⼤原薬品⼯業株式会社(本社:滋賀県甲賀市甲賀町)は12月19日、抗悪性腫瘍酵素製剤「アーウィナーゼ®筋注⽤10000(=Erwinase®/ 一般名:クリサンタスパーゼ/ 開発コード:OP-01)」について、厚⽣労働省より「急性⽩⾎病(慢性⽩⾎病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫(但し、L-アスパラギナーゼ製剤に過敏症を⽰した場合に限る)」の効能・効果で、製造販売承認を取得したと発表した。
急性⽩⾎病、悪性リンパ腫では、⼤腸菌由来L-アスパラギナーゼ製剤が標準薬剤として使⽤されていますが、治療中に過敏症が発現し、投与継続が困難となる患者があり、本剤は⼤腸菌由来L-アスパラギナーゼ製剤の代替薬として切望されていました。
国内に於いては、日本小児血液学会、日本小児がん学会からの開発要望書(要望番号:75)が提出され、厚⽣労働省の「医療上の必要性の⾼い未承認薬・適応外薬検討会議」で、本剤の医療上の必要性が評価され、2010年12月に、厚⽣労働省より開発要請を受け、新たな代替薬として、非大腸菌由来のアスパラギナーゼ製剤の開発に着手しました。
その結果、日本で実施した大腸菌由来L-アスパラギナーゼ製剤の投与により、アレルギー反応が⽣じた急性リンパ性白血病、及び悪性リンパ腫を対象とした臨床試験に於いて、本剤の有効性と安全性が確認され、2015年12月17日、国内での製造販売承認申請を行った。
「Erwinase®(アーウィナーゼ)」は、製造元の英国ポートン・バイオファーマ社からアイルランドのジャズファーマシューティカルズ社に対して、販売活動、商品供給、及び流通に関する独占的ライセンスが与えられており、日本国内で希少疾病用医薬品に指定された事を受け、臨床試験を積み重ねて来たものです。
そしてこれまでの大腸菌由来から、植物病害菌の黒脚病(くろあしびょう)の病原菌から抽出精製されました。
「アーウィナーゼ®筋注⽤10000(クリサンタスパーゼ)」の新規有効成分は、Erwinia Chrysanthemi菌と言う国内ではジャガイモを腐敗させる黒あし病(黒脚病)の病原菌から分離されたアスパラギナーゼ(抗腫瘍酵素)です。
⼩児急性リンパ性白血病を中心とした、幾つかの血液がんは、アミノ酸の一つであるアスパラギン(タンパク質を構成するアミノ酸の一種)を合成する酵素を殆ど持っていません。
その為、外部から補給されたアスパラギンが、アスパラギナーゼ(抗腫瘍酵素)で分解されてしまうと、腫瘍細胞の増殖に必要なアスパラギンが枯渇し、蛋白合成が出来なくなる為、腫瘍細胞は死滅してしまいます。
この作用によって、大腸菌由来アスパラギナーゼが日本で承認され、他の抗がん剤との併⽤で血液がんの治療に既に使われています。
血液がんは、抗がん剤に良く反応し、治療成績は近年格段と上がって来ました。
しかし、アスパラギナーゼ(抗腫瘍酵素)の欠点の一つとして、アレルギー症状を起こしやすい事が知られており、蕁麻疹以外に、アナフィラキシーショックなどのアレルギー症状を起こし、治療継続が不可能となる患者が出て来ます。
「アーウィナーゼ®筋注⽤10000」は、大腸菌と異なる細菌から作られる為、大腸菌由来アスパラギナーゼに対してアレルギー症状が起こり、治療継続不可になった患者に於いても、使⽤が可能となる。
このため、本剤は第二選択薬として多くの患者や医師から望まれている薬剤となっています。
「アーウィナーゼ®筋注⽤10000」は、海外において『Erwinase®/ Erwinaze®』として、現在までに22カ国で承認されており、65カ国以上で販売されています。
【承認の製品概要】
【販売名】: アーウィナーゼ®筋注⽤10000
【⼀般名】: クリサンタスパーゼ
【効能・効果】: 急性⽩⾎病(慢性⽩⾎病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫。但し、L-アスパラギナーゼ製剤に過敏症を⽰した場合に限る。
【⽤法・⽤量】: 他の抗悪性腫瘍剤との併⽤において、通常、1⽇1回体表⾯積1平方メートル当たり25,000 U を週3回、筋⾁内投与する。
急性⽩⾎病、悪性リンパ腫では、⼤腸菌由来L-アスパラギナーゼ製剤が標準薬剤として使⽤されていますが、治療中に過敏症が発現し、投与継続が困難となる患者があり、本剤は⼤腸菌由来L-アスパラギナーゼ製剤の代替薬として切望されていました。
国内に於いては、日本小児血液学会、日本小児がん学会からの開発要望書(要望番号:75)が提出され、厚⽣労働省の「医療上の必要性の⾼い未承認薬・適応外薬検討会議」で、本剤の医療上の必要性が評価され、2010年12月に、厚⽣労働省より開発要請を受け、新たな代替薬として、非大腸菌由来のアスパラギナーゼ製剤の開発に着手しました。
その結果、日本で実施した大腸菌由来L-アスパラギナーゼ製剤の投与により、アレルギー反応が⽣じた急性リンパ性白血病、及び悪性リンパ腫を対象とした臨床試験に於いて、本剤の有効性と安全性が確認され、2015年12月17日、国内での製造販売承認申請を行った。
「Erwinase®(アーウィナーゼ)」は、製造元の英国ポートン・バイオファーマ社からアイルランドのジャズファーマシューティカルズ社に対して、販売活動、商品供給、及び流通に関する独占的ライセンスが与えられており、日本国内で希少疾病用医薬品に指定された事を受け、臨床試験を積み重ねて来たものです。
そしてこれまでの大腸菌由来から、植物病害菌の黒脚病(くろあしびょう)の病原菌から抽出精製されました。
「アーウィナーゼ®筋注⽤10000(クリサンタスパーゼ)」の新規有効成分は、Erwinia Chrysanthemi菌と言う国内ではジャガイモを腐敗させる黒あし病(黒脚病)の病原菌から分離されたアスパラギナーゼ(抗腫瘍酵素)です。
⼩児急性リンパ性白血病を中心とした、幾つかの血液がんは、アミノ酸の一つであるアスパラギン(タンパク質を構成するアミノ酸の一種)を合成する酵素を殆ど持っていません。
その為、外部から補給されたアスパラギンが、アスパラギナーゼ(抗腫瘍酵素)で分解されてしまうと、腫瘍細胞の増殖に必要なアスパラギンが枯渇し、蛋白合成が出来なくなる為、腫瘍細胞は死滅してしまいます。
この作用によって、大腸菌由来アスパラギナーゼが日本で承認され、他の抗がん剤との併⽤で血液がんの治療に既に使われています。
血液がんは、抗がん剤に良く反応し、治療成績は近年格段と上がって来ました。
しかし、アスパラギナーゼ(抗腫瘍酵素)の欠点の一つとして、アレルギー症状を起こしやすい事が知られており、蕁麻疹以外に、アナフィラキシーショックなどのアレルギー症状を起こし、治療継続が不可能となる患者が出て来ます。
「アーウィナーゼ®筋注⽤10000」は、大腸菌と異なる細菌から作られる為、大腸菌由来アスパラギナーゼに対してアレルギー症状が起こり、治療継続不可になった患者に於いても、使⽤が可能となる。
このため、本剤は第二選択薬として多くの患者や医師から望まれている薬剤となっています。
「アーウィナーゼ®筋注⽤10000」は、海外において『Erwinase®/ Erwinaze®』として、現在までに22カ国で承認されており、65カ国以上で販売されています。
【承認の製品概要】
【販売名】: アーウィナーゼ®筋注⽤10000
【⼀般名】: クリサンタスパーゼ
【効能・効果】: 急性⽩⾎病(慢性⽩⾎病の急性転化例を含む)、悪性リンパ腫。但し、L-アスパラギナーゼ製剤に過敏症を⽰した場合に限る。
【⽤法・⽤量】: 他の抗悪性腫瘍剤との併⽤において、通常、1⽇1回体表⾯積1平方メートル当たり25,000 U を週3回、筋⾁内投与する。