中外製薬株式会社(本社:東京都中央区日本橋)は2019年11月20日、開発中の抗CD79b抗体薬物複合体(ADC)ポラツズマブ ベドチンが、厚生労働省より「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)」を予定適応症とする希少疾病用医薬品に指定されたと発表しました。
希少疾病用医薬品の指定は、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)及び再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を対象として実施した、海外第Ib/II相臨床試験(GO29044試験、GO29365試験)等の成績に基づいています。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL=Diffuse Large B-cell Lymphoma)は、最も高い頻度で見られる非ホジキンリンパ腫の組織型サブタイプの一つで、月単位で進行する中悪性度の疾患に分類されます。
日本に於ける全ての非ホジキンリンパ腫症例の、約30~40%を占めていると報告されています。
〔★国立がん研究センター がん情報サービス〕
〔★国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer):WHO(世界保健機関)Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, 2017 Revised 4th Edition.〕
未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準治療(1次治療)は、リツキシマブ(商品名:リツキサン=CD20陽性標的)と化学療法の併用とされていますが、約33~40%の患者で、奏効を示さず、再発が認められるか、もしくは難治性に移行し、十分な治療効果が得られていません。
再発又は難治性患者への2次治療以降は、自家造血幹細胞移植(ASCT)以外には*救援化学療法の選択となり、治療法が極めて限られています。
その為、自家造血幹細胞移植(ASCT)に適さない――、或いはASCT治療から1年以内に再発した場合の、再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の予後は不良で、平均余命は4.4~6.3カ月とされています。
更に、年齢や合併症等で自家造血幹細胞移植(ASCT)の適応とならない患者では、標準治療は確立されていません。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、60歳代を中心とした中高年齢層で多く発生し、診断時年齢の中央値は64歳と報告されています。
*救援化学療法とは:主に造血器腫瘍に於いて、治療の効果が得られない場合(治療抵抗性/薬剤抵抗性)、或いは再発・再燃した場合に用いる治療を、救援化学療法もしくは救援療法と呼びます。
がんの種類によって治療内容が異なり、その多くは複数の薬(抗がん剤など)を組み合わせた治療となります。
〔★一般社団法人 日本血液学会/造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版第Ⅱ章・リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫〕
尚、CAR-T細胞医療(=キメラ抗原受容体T細胞医療)の「キムリア」は、B細胞性リンパ腫のCD19抗原陽性を標的にした1回完結の治療法です。(薬価3411万3655円)
「ポラツズマブ ベドチン(polatuzumab vedotin)」は、“ヒト化抗CD79bモノクローナル抗体”と“チューブリン重合阻害剤”をリンカーで結合させた、ファーストインクラス(画期的医薬品)の抗CD79b抗体薬物複合体(ADC=antibody-drug conjugate:)です。
B細胞表面上に見られるCD79bと言う特定タンパクは、多くのB細胞で特異的に発現しており、「ポラツズマブ ベドチン」は正常細胞への影響を抑えつつ、化学療法薬に付着し、CD79bと結合、シグナル送達システムを利用してB細胞内で殺細胞性化学療法薬を放出して、B細胞を破壊すると考えられている。
本剤は、米シアトル・ジェネティクス社の抗体薬物複合体技術を使用して、米ロシュ社が開発したもので、日本以外で早期試験が行われ、加速承認・希少疾病薬として指定していた。
米国では、びまん性大細胞性リンパ腫(DCBLC)の新規患者に1万8000人以上が毎年診断されているという。(B細胞性限定では不明)
希少疾病用医薬品の指定は、未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)及び再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を対象として実施した、海外第Ib/II相臨床試験(GO29044試験、GO29365試験)等の成績に基づいています。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL=Diffuse Large B-cell Lymphoma)は、最も高い頻度で見られる非ホジキンリンパ腫の組織型サブタイプの一つで、月単位で進行する中悪性度の疾患に分類されます。
日本に於ける全ての非ホジキンリンパ腫症例の、約30~40%を占めていると報告されています。
〔★国立がん研究センター がん情報サービス〕
〔★国際がん研究機関(International Agency for Research on Cancer):WHO(世界保健機関)Classification of Tumours of Haematopoietic and Lymphoid Tissues, 2017 Revised 4th Edition.〕
未治療のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する標準治療(1次治療)は、リツキシマブ(商品名:リツキサン=CD20陽性標的)と化学療法の併用とされていますが、約33~40%の患者で、奏効を示さず、再発が認められるか、もしくは難治性に移行し、十分な治療効果が得られていません。
再発又は難治性患者への2次治療以降は、自家造血幹細胞移植(ASCT)以外には*救援化学療法の選択となり、治療法が極めて限られています。
その為、自家造血幹細胞移植(ASCT)に適さない――、或いはASCT治療から1年以内に再発した場合の、再発又は難治性のびまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)患者の予後は不良で、平均余命は4.4~6.3カ月とされています。
更に、年齢や合併症等で自家造血幹細胞移植(ASCT)の適応とならない患者では、標準治療は確立されていません。
びまん性大細胞型B細胞リンパ腫は、60歳代を中心とした中高年齢層で多く発生し、診断時年齢の中央値は64歳と報告されています。
*救援化学療法とは:主に造血器腫瘍に於いて、治療の効果が得られない場合(治療抵抗性/薬剤抵抗性)、或いは再発・再燃した場合に用いる治療を、救援化学療法もしくは救援療法と呼びます。
がんの種類によって治療内容が異なり、その多くは複数の薬(抗がん剤など)を組み合わせた治療となります。
〔★一般社団法人 日本血液学会/造血器腫瘍診療ガイドライン2018年版第Ⅱ章・リンパ腫 びまん性大細胞型B細胞リンパ腫〕
尚、CAR-T細胞医療(=キメラ抗原受容体T細胞医療)の「キムリア」は、B細胞性リンパ腫のCD19抗原陽性を標的にした1回完結の治療法です。(薬価3411万3655円)
「ポラツズマブ ベドチン(polatuzumab vedotin)」は、“ヒト化抗CD79bモノクローナル抗体”と“チューブリン重合阻害剤”をリンカーで結合させた、ファーストインクラス(画期的医薬品)の抗CD79b抗体薬物複合体(ADC=antibody-drug conjugate:)です。
B細胞表面上に見られるCD79bと言う特定タンパクは、多くのB細胞で特異的に発現しており、「ポラツズマブ ベドチン」は正常細胞への影響を抑えつつ、化学療法薬に付着し、CD79bと結合、シグナル送達システムを利用してB細胞内で殺細胞性化学療法薬を放出して、B細胞を破壊すると考えられている。
本剤は、米シアトル・ジェネティクス社の抗体薬物複合体技術を使用して、米ロシュ社が開発したもので、日本以外で早期試験が行われ、加速承認・希少疾病薬として指定していた。
米国では、びまん性大細胞性リンパ腫(DCBLC)の新規患者に1万8000人以上が毎年診断されているという。(B細胞性限定では不明)