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抗悪性腫瘍剤「トレアキシン®」CLLに対する効能追加の承認を取得

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シンバイオ製薬株式会社(本社:東京都港区虎ノ門)は8月26日、抗悪性腫瘍剤「トレアキシン®点滴静注用25mg、同100mg」(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)の慢性リンパ性白血病(CLL)に対する新効能・新用量/新剤形(25mg製剤)追加の承認を取得したと発表した。

「トレアキシン®」は、2010年12月からエーザイ株式会社(本社:東京都文京区小石川)を通じて、100mg製剤が再発・難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫の効能・効果で販売され、治療薬の約6割の市場を獲得している。


ベンダムスチン塩酸塩点滴静注用25mg
シンバイオ製薬とエーザイが
低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及び慢性リンパ性白血病を適応症として販売している
「Symbenda®」(一般名:ベンダムスチン塩酸塩)の25mg点滴静注用。
中国、韓国、台湾、シンガポールでは「Symbenda®」で販売、
欧州では「Ribomustin®」の製品名で、米国では「Treanda®」の製品名で販売。


今回の追加適応は、厚生労働省から「医療上の必要性が高い未承認薬・適応外医薬品」としての開発要請を受け実施したもので、慢性リンパ性白血病(CLL=Chronic Lymphocytic Leukemia)に於いても、多くの患者の新しい治療選択肢となると期待される。

トレアキシン点滴静注用100mg
慢性リンパ性白血病の効能追加承認を取得した、
抗悪性腫瘍剤「トレアキシン®点滴静注用25mg、同100mg」



『白血病』は、進行の速さと癌化した細胞のタイプによって、「急性骨髄性白血病」、「急性リンパ性白血病」、「慢性骨髄性白血病」、「慢性リンパ性白血病」の4つに大きく分ける事が出来ます。

罹患者が最も多いのは「急性骨髄性白血病」で、白血病全体の約6割を占めています。

「慢性リンパ性白血病」は、全白血病の中で、欧米では約30%を占めますが、日本では約2~3%と比較的稀有です。
「慢性リンパ性白血病」は、骨髄中で白血球の一種である小型リンパ球が腫瘍化し、過度に増殖するがんの一種で、国内の患者総数は2,000人程度、新規の罹患率は10万人に0.3人前後と希少な疾患であり、まだ有効な治療法が確立されておらず、新規医薬品などの開発が強く望まれている医療ニーズの高い疾患です。



臨床試験での治療成績。
トレアキシンの治験データ2009
慢性リンパ性白血病の人が最初の化学療法を考える場合、
「トレアキシン」治療を選択する事で、既存の「クロラムブシル」治療より
高い奏効率と無増悪生存期間の延長が期待できる。
(2009年8月3日発表時)


トレアキシンの治験データ2011
既に治療を受けた事がある慢性リンパ性白血病の人でも、
「トレアキシン+既存のリツキサン」治療を選択する事で、
高い確率で奏効が期待できる。
(2011年8月15日発表時)


トレアキシンの治験データ2016
慢性リンパ性白血病の最初の化学療法を考える場合、
「トレアキシン+既存のリツキサン」を選択しても
「既存のフルダラ+シクロホスファミド+リツキサンの3剤」と同等の
無増悪生存期間は期待しにくい症例もある。
(2016年5月20日発表時)




【トレアキシン®(Treakisym)の製品概要】(下線が今回の追加部分)

【製品名】:トレアキシン®点滴静注用100mg(同25mg)
【一般名】:ベンダムスチン塩酸塩
【効能・効果】:再発又は難治性低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫
  (新)慢性リンパ性白血病

【用法・用量】:再発又は難治性の低悪性度B細胞性非ホジキンリンパ腫及びマントル細胞リンパ腫では、通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として120mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。 投与を2日間連日行い、19日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。尚、患者の状態により適宜減量する。

  (新)慢性リンパ性白血病では、通常、成人には、ベンダムスチン塩酸塩として100mg/m2(体表面積)を1日1回1時間かけて点滴静注する。 投与を2日間連日行い、26日間休薬する。これを1サイクルとして、投与を繰り返す。尚、患者の状態により適宜減量する。



本剤は希少疾病用医薬品で、再審査期間10年。2016年4月現在、海外では80の国または地域で承認済となっている。本剤はエーザイが販売している。


今年3月、新規作用機序の難治性慢性リンパ性白血病治療薬「イムブルビカ®」が承認を取得したが、ブルトン型チロシンキナーゼ阻害剤のカプセル剤で、全く新しい薬剤である為、薬価が高額になっている。

「イムブルビカ」治療によって「2年生存率(推定)」が85%から98%に改善したとの試験データがあるものの、既に発売されている薬剤の使い方で、効果が期待でき、無増悪生存期間が同等であれば、変異遺伝子の状態で使用可能なら、選択肢が増える事になる。








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