中央社会保険医療協議会(中医協)総会が8月23日に開催され、マルホ株式会社(本社:大阪府大阪市北区)が申請していた、新規作用機序を有する抗ヘルペスウイルス剤「アメナリーフ®錠200mg」(一般名:アメナメビル=AMNV)の薬価収載が了承され、8月30日に収載される。
帯状疱疹治療薬である抗ヘルペスウイルス剤「アメナリーフ®錠200mg」は、アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区日本橋)によって創製された、新規作用機序を有する抗ヘルペスウイルス剤で、マルホ株式会社は2012年8月に、アステラス製薬と開発・販売に関するライセンス契約を締結し、開発を進めていた。
尚、本剤は7月3日、帯状疱疹を効能・効果として製造販売承認を取得している。
帯状疱疹は、水痘(すいとう/水疱瘡とも言う)罹患後、神経節に潜伏感染していたVZV(水痘帯状疱疹ウイルス)が再活性化し発症する疾患。50~70歳代で好発し、大きな発症ピークが見られるが、過労やストレスが引き金となり、20代後半~30代後半の若い人に発症する事も珍しくない。
前駆症状として神経痛様の疼痛(ピリピリとした痛み)や知覚異常が認められ、その後、疼痛部位に皮疹が帯状に出現。皮膚症状は紅斑・丘疹から、水疱(すいほう、みずぶくれ)、膿疱、びらん・潰瘍を経て、痂皮(かさぶた)に至り、最終的には痂皮が脱落して、発症後2~3週間で治癒する。
しかし稀に、皮疹の治癒後も帯状疱疹後神経痛として疼痛が長期間残存する事がある。
経口(ヘルペスウイルス感染症)治療薬としては、アシクロビル(1988年8月保険収載)、バラシクロビル塩酸塩(2000年8月保険収載)、ファムシクロビル(2008年6月保険収載)などがあります(いずれも核酸類似体)。
▲アシクロビル…ヘルペスウイルスに効く医薬品として最初に開発された。内服として薬効の持続時間が短いため、1日4~5回服用。
▲バラシクロビル…服用後に吸収され、肝臓で分解されてアシクロビルに変化し作用を現す。
▲ファムシクロビル…服用後に肝臓でペンシクロビル(海外では局所軟膏)に代謝され、アシクロビルと似た作用を示す。
「アメナリーフ®錠」の有効成分である『アメナメビル(AMNV)』の標的は、ヘルペスウイルス増殖の初期段階で、DNA複製に必須であるヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を阻害することで、二本鎖DNAの開裂、及びRNAプライマーの合成を抑制し、ヘルペスウイルス(VZV)の増殖を初期に抑制します。
これは、これまでの抗ヘルペスウイルス薬が、酵素によって核酸としてDNAポリメラーゼに取り込まれ、新たなDNA合成の伸長を阻害するのに対し、元DNAの二本鎖の開裂段階で、分裂そのものを阻止するよう働く、新しい作用機序の薬剤です。
また、最も重要な後遺症である帯状疱疹後神経痛の発症率も、低下させる事ができます。
種々の検討から、皮膚病変(ピリピリとした痛み)の出現後72時間以内に抗ウイルス薬を使用すれば、皮膚病変と疼痛を早期に軽減できるとされています。
治療の目標は、帯状疱疹後神経痛を残さない事で、この痛みが残ると、長期に渡って、神経に沿った疼痛に悩まされ続ける場合が多々あります。
これは神経を保護しているミエリン鞘(髄鞘)が傷つくためで、通常はミエリン鞘(髄鞘)が傷ついても修復(再ミエリン化)されますが、人によって修復に時間を要する場合があるためです。
その間、神経線維が露出するので、疼痛が長く続きます。
【製品概要】
【販売名】:アメナリーフ®錠200mg
【一般名】:アメナメビル
【効能・効果】:帯状疱疹
【用法・用量】:通常、成人にはアメナメビルとして1回400mgを1日1回食後に経口投与する。
【使用上の注意】:
◆本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始すること。尚、目安として皮疹出現後5日以内に投与を開始することが望ましい。
◆本剤は、原則として7日間使用すること。改善の兆しが見られないか、或いは悪化する場合には、速やかに他の治療に切り替えること。
◆本剤は、悪性腫瘍や自己免疫性疾患など免疫機能の低下を伴う患者に対する有効性及び安全性は確立していない。
【その他の特徴】:アメナリーフ®錠200mgは1日1回、食後に服用する事で帯状疱疹に効果を示します。主に糞中に排泄される為、腎機能の指標となるクレアチニンクリアランス(腎臓が身体の老廃物を排泄する能力)に応じた用法・用量の調整の必要がない薬剤です。
帯状疱疹治療薬である抗ヘルペスウイルス剤「アメナリーフ®錠200mg」は、アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区日本橋)によって創製された、新規作用機序を有する抗ヘルペスウイルス剤で、マルホ株式会社は2012年8月に、アステラス製薬と開発・販売に関するライセンス契約を締結し、開発を進めていた。
尚、本剤は7月3日、帯状疱疹を効能・効果として製造販売承認を取得している。
帯状疱疹は、水痘(すいとう/水疱瘡とも言う)罹患後、神経節に潜伏感染していたVZV(水痘帯状疱疹ウイルス)が再活性化し発症する疾患。50~70歳代で好発し、大きな発症ピークが見られるが、過労やストレスが引き金となり、20代後半~30代後半の若い人に発症する事も珍しくない。
前駆症状として神経痛様の疼痛(ピリピリとした痛み)や知覚異常が認められ、その後、疼痛部位に皮疹が帯状に出現。皮膚症状は紅斑・丘疹から、水疱(すいほう、みずぶくれ)、膿疱、びらん・潰瘍を経て、痂皮(かさぶた)に至り、最終的には痂皮が脱落して、発症後2~3週間で治癒する。
しかし稀に、皮疹の治癒後も帯状疱疹後神経痛として疼痛が長期間残存する事がある。
経口(ヘルペスウイルス感染症)治療薬としては、アシクロビル(1988年8月保険収載)、バラシクロビル塩酸塩(2000年8月保険収載)、ファムシクロビル(2008年6月保険収載)などがあります(いずれも核酸類似体)。
▲アシクロビル…ヘルペスウイルスに効く医薬品として最初に開発された。内服として薬効の持続時間が短いため、1日4~5回服用。
▲バラシクロビル…服用後に吸収され、肝臓で分解されてアシクロビルに変化し作用を現す。
▲ファムシクロビル…服用後に肝臓でペンシクロビル(海外では局所軟膏)に代謝され、アシクロビルと似た作用を示す。
「アメナリーフ®錠」の有効成分である『アメナメビル(AMNV)』の標的は、ヘルペスウイルス増殖の初期段階で、DNA複製に必須であるヘリカーゼ・プライマーゼ複合体の活性を阻害することで、二本鎖DNAの開裂、及びRNAプライマーの合成を抑制し、ヘルペスウイルス(VZV)の増殖を初期に抑制します。
これは、これまでの抗ヘルペスウイルス薬が、酵素によって核酸としてDNAポリメラーゼに取り込まれ、新たなDNA合成の伸長を阻害するのに対し、元DNAの二本鎖の開裂段階で、分裂そのものを阻止するよう働く、新しい作用機序の薬剤です。
また、最も重要な後遺症である帯状疱疹後神経痛の発症率も、低下させる事ができます。
種々の検討から、皮膚病変(ピリピリとした痛み)の出現後72時間以内に抗ウイルス薬を使用すれば、皮膚病変と疼痛を早期に軽減できるとされています。
治療の目標は、帯状疱疹後神経痛を残さない事で、この痛みが残ると、長期に渡って、神経に沿った疼痛に悩まされ続ける場合が多々あります。
これは神経を保護しているミエリン鞘(髄鞘)が傷つくためで、通常はミエリン鞘(髄鞘)が傷ついても修復(再ミエリン化)されますが、人によって修復に時間を要する場合があるためです。
その間、神経線維が露出するので、疼痛が長く続きます。
【製品概要】
【販売名】:アメナリーフ®錠200mg
【一般名】:アメナメビル
【効能・効果】:帯状疱疹
【用法・用量】:通常、成人にはアメナメビルとして1回400mgを1日1回食後に経口投与する。
【使用上の注意】:
◆本剤の投与は、発病初期に近いほど効果が期待できるので、早期に投与を開始すること。尚、目安として皮疹出現後5日以内に投与を開始することが望ましい。
◆本剤は、原則として7日間使用すること。改善の兆しが見られないか、或いは悪化する場合には、速やかに他の治療に切り替えること。
◆本剤は、悪性腫瘍や自己免疫性疾患など免疫機能の低下を伴う患者に対する有効性及び安全性は確立していない。
【その他の特徴】:アメナリーフ®錠200mgは1日1回、食後に服用する事で帯状疱疹に効果を示します。主に糞中に排泄される為、腎機能の指標となるクレアチニンクリアランス(腎臓が身体の老廃物を排泄する能力)に応じた用法・用量の調整の必要がない薬剤です。