武田薬品工業株式会社(本社:大阪府大阪市中央区)は6月11日、パーキンソン病治療剤「アジレクトⓇ錠0.5mg、同錠1mg(一般名:ラサギリンメシル酸塩)」の発売を開始したと発表した。
本剤は、非可逆的かつ選択的なモノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害薬として2剤目であるが、既承認の非可逆的選択的MAO-B阻害薬の「セレギリン塩酸塩(製品名「エフピーOD錠)」など)のように、“アンフェタミン骨格*①を有さないため、覚醒剤原料”には該当せず、流通上の規制から外れる初めての薬剤となる。
<パーキンソン病について>
「パーキンソン病(PD=Parkinson Disease)」は、50歳以降に発症する事が多く、加齢と関連する神経変性疾患で、大脳の下にある中脳の黒質(こくしつ)ドーパミン神経細胞が減少して、細胞が約60~80%消失した時点で起こる、進行性・慢性の運動障害疾患です。
一般的な症状として、手足が震える振戦(しんせん)、無動・寡動(かどう=動作が鈍い)、筋肉がこわばる筋固縮、動作緩慢及び歩きづらい等の姿勢反射障害、自律神経系症状を特徴としています。
時に、40歳以下で起こる人もあり、これを若年性パーキンソン病と呼んでいる。
日本では約13万6,500人の患者がこの病気に苦しんでいます(公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター・特定疾患医療受給者証所持者数2014年(平成26年))。
パーキンソン病の人が、日常生活をより円滑に送るには、この病気に対する一般的な対策が役立ちます。
運動機能を改善して、数年以上に渡って日常生活の維持を可能にする薬(レボドパとカルビドパの併用など)は数多くありますが、パーキンソン病そのものを治せる薬はありません。
また厄介な事に、パーキンソン病がある人の約3分の1に認知症が現れます。
それ以外の人でも、多くの場合、思考が障害されますが、気づかれない事があります。【MSD株式会社マニュアル家庭版 脳・脊髄・末梢神経の病気/運動障害 パーキンソン病(Parkinson病)より】
「アジレクトⓇ錠」は、非可逆的(=元に戻す事が出来ない)尚且つ選択的なモノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害薬で、MAO-Bに非可逆的に結合する事で、脳内のドーパミンの分解を抑制し、シナプス間隙中のドーパミン濃度を高める事により、パーキンソン病の症状に効果を発揮する。
本剤は、イスラエルのTeva Pharmaceutical Industries Ltd.(本社:イスラエル)が開発し、日本に於いては2014年3月、武田薬品工業株式会社と開発・販売に関する契約が締結されました。
国内に於ける、早期、及び進行期パーキンソン病患者を対象とした臨床試験で、いずれも場合でも有効性が認められると共に、安全性に大きな問題は見られなかった事から、2017年6月、厚生労働省に製造販売承認申請を行い、2018年3月23日に製造販売承認を取得した。
【アジレクトⓇ(AzilectⓇ)錠の製品概要】
【製品名】:アジレクト®錠1mg/アジレクト®錠0.5mg
【一般名】:ラサギリンメシル酸塩(Rasagiline mesilate/JAN, Rasagiline mesylate/USAN ).
【効能・効果】:パーキンソン病(Parkinson Disease)
【用法・用量】:通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。
【薬価】:
アジレクト®錠0.5mg:512.10 円
アジレクト®錠1mg:948.50 円
【禁忌】(次の患者には投与しないこと):
他のMAO阻害薬(セレギリン塩酸塩)を投与中の患者。
ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者。
*①アンフェタミン骨格…交感神経刺激作用と中枢興奮作用を発現する「覚せい剤取締法」で規制を受ける覚せい剤に指定されている間接型アドレナリン作動薬⇒「セレギリン塩酸塩(製品名「エフピーOD錠など)」が該当する。
現在、ラサギリンメシル酸塩は米国・カナダ・イスラエル・メキシコ・欧州諸国など55ヵ国で承認されています。海外ではパーキンソン病の治療薬として、単独療法、レボドパとの併用療法の2つの適応が認められています。
本剤は、非可逆的かつ選択的なモノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害薬として2剤目であるが、既承認の非可逆的選択的MAO-B阻害薬の「セレギリン塩酸塩(製品名「エフピーOD錠)」など)のように、“アンフェタミン骨格*①を有さないため、覚醒剤原料”には該当せず、流通上の規制から外れる初めての薬剤となる。
<パーキンソン病について>
「パーキンソン病(PD=Parkinson Disease)」は、50歳以降に発症する事が多く、加齢と関連する神経変性疾患で、大脳の下にある中脳の黒質(こくしつ)ドーパミン神経細胞が減少して、細胞が約60~80%消失した時点で起こる、進行性・慢性の運動障害疾患です。
一般的な症状として、手足が震える振戦(しんせん)、無動・寡動(かどう=動作が鈍い)、筋肉がこわばる筋固縮、動作緩慢及び歩きづらい等の姿勢反射障害、自律神経系症状を特徴としています。
時に、40歳以下で起こる人もあり、これを若年性パーキンソン病と呼んでいる。
日本では約13万6,500人の患者がこの病気に苦しんでいます(公益財団法人 難病医学研究財団/難病情報センター・特定疾患医療受給者証所持者数2014年(平成26年))。
パーキンソン病の人が、日常生活をより円滑に送るには、この病気に対する一般的な対策が役立ちます。
運動機能を改善して、数年以上に渡って日常生活の維持を可能にする薬(レボドパとカルビドパの併用など)は数多くありますが、パーキンソン病そのものを治せる薬はありません。
また厄介な事に、パーキンソン病がある人の約3分の1に認知症が現れます。
それ以外の人でも、多くの場合、思考が障害されますが、気づかれない事があります。【MSD株式会社マニュアル家庭版 脳・脊髄・末梢神経の病気/運動障害 パーキンソン病(Parkinson病)より】
「アジレクトⓇ錠」は、非可逆的(=元に戻す事が出来ない)尚且つ選択的なモノアミン酸化酵素B型(MAO-B)阻害薬で、MAO-Bに非可逆的に結合する事で、脳内のドーパミンの分解を抑制し、シナプス間隙中のドーパミン濃度を高める事により、パーキンソン病の症状に効果を発揮する。
本剤は、イスラエルのTeva Pharmaceutical Industries Ltd.(本社:イスラエル)が開発し、日本に於いては2014年3月、武田薬品工業株式会社と開発・販売に関する契約が締結されました。
国内に於ける、早期、及び進行期パーキンソン病患者を対象とした臨床試験で、いずれも場合でも有効性が認められると共に、安全性に大きな問題は見られなかった事から、2017年6月、厚生労働省に製造販売承認申請を行い、2018年3月23日に製造販売承認を取得した。
【アジレクトⓇ(AzilectⓇ)錠の製品概要】
【製品名】:アジレクト®錠1mg/アジレクト®錠0.5mg
【一般名】:ラサギリンメシル酸塩(Rasagiline mesilate/JAN, Rasagiline mesylate/USAN ).
【効能・効果】:パーキンソン病(Parkinson Disease)
【用法・用量】:通常、成人にはラサギリンとして1mgを1日1回経口投与する。
【薬価】:
アジレクト®錠0.5mg:512.10 円
アジレクト®錠1mg:948.50 円
【禁忌】(次の患者には投与しないこと):
他のMAO阻害薬(セレギリン塩酸塩)を投与中の患者。
ペチジン塩酸塩含有製剤、トラマドール塩酸塩又はタペンタドール塩酸塩を投与中の患者。
*①アンフェタミン骨格…交感神経刺激作用と中枢興奮作用を発現する「覚せい剤取締法」で規制を受ける覚せい剤に指定されている間接型アドレナリン作動薬⇒「セレギリン塩酸塩(製品名「エフピーOD錠など)」が該当する。
現在、ラサギリンメシル酸塩は米国・カナダ・イスラエル・メキシコ・欧州諸国など55ヵ国で承認されています。海外ではパーキンソン病の治療薬として、単独療法、レボドパとの併用療法の2つの適応が認められています。