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乳糖不添加のイナビル吸入懸濁用が薬価収載/18/19シーズンのインフル治療薬の順位は?

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厚生労働省の中央社会保険医療協議会 総会は8月28日、新薬12製品を薬価収載する事を決め、9月4日に収載された。各製品の販売日は各製薬会社の準備が整い次第となる。

 やじる この中には、第一三共株式会社(本社:東京都中央区日本橋)の抗ウイルス剤、A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療を効能・効果とする「長時間作用型ノイラミニダーゼ阻害剤『イナビルⓇ吸入懸濁用160mgセット(一般名:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物)』」が含まれ、発売予定日を10月25日とした。


イナビル吸入懸濁用160mgセット
イナビル吸入懸濁用160mgセットのネブライザー


イナビルは2010年10月より、治療が1回で完結する「イナビル吸入粉末剤20mg」を販売していましたが、製品が吸入粉末のため、深く吸い込むことが困難だった幼児や小児、又は高齢者などには治療の選択が制限される現状がありました。


 やじる 今回新たに発売される新剤形は、これまでと同じ吸入剤ですが、ネブライザーに懸濁した薬液を投入し、霧状にすることで、自発呼吸で薬剤を吸い込めるよう設計されたものです。
イナビル吸入懸濁用160mg使用法

5歳未満の小児や、気管支喘息など、肺機能が著しく低下する呼吸器疾患を合併している患者でも、使いやすくなったほか
これまでの「イナビル吸入粉末剤」では、添加剤として乳糖水和物を含有していたため、乳製品に対し過敏症の既往症がある患者は、慎重投与とされていましたが、今回の「イナビル吸入懸濁用」には添加されておらず、慎重投与扱いにはならないと言うことです。

2タイプの剤形を提供することにより、今までのイナビル吸入粉末剤と共に、幅広いインフルエンザ患者への治療が可能になると思われます。




【10月25日発売予定】
【販売名】:イナビル吸入懸濁用160mgセット(ネブライザ吸入器を添付)
【一般名】:ラニナミビルオクタン酸エステル水和物
【薬効分類】:625(抗ウイルス剤(外用薬))
【効能・効果】:A型又はB型インフルエンザウイルス感染症の治療
【薬価/9月30日まで】:160mg1瓶4164.40円(1日薬価4164.40円)
【薬価/10月1日から】:160mg1瓶4241.50円(1日薬価4241.50円)
【薬価収載日】:2019年9月4日
【新発売日】:2019年10月25日
【製造販売元】:第一三共株式会社




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◇日経メディカル Onlineより◇

2018/19シーズンに於いて、医師が主に使用した抗インフルエンザ薬の治療方針調査が明らかになった――。


2018と2019に使用した抗インフルエンザ薬
2018/19シーズンに使用した抗インフルエンザ薬の割合(n=3738)

その結果、第1位は、タミフル(49.4%◇一般名:オセルタミビル)で、第2位はイナビル(22.8%◇一般名:ラニナミビル)、注目された新薬であるゾフルーザ(一般名:バロキサビル マルボキシル)は15.6%で第3位となった。
他にリレンザ(一般名:ザナミビル)は9.1%、ラピアクタ(一般名:ペラミビル)は3.1%であった。

タミフルが増加したのは、10歳代の患者への使用が10年ぶりに再開されたことや、ジェネリックの登場で患者の負担が軽減されたことが背景にあると考えられる。




 やじる また、医師に抗インフルエンザ薬を選択する際に気に掛ける事項を尋ねたところ、「安全性」が45.2%と最多だった。
2018年10月実施の治療方針調査で20%台だった「耐性ウイルスの出現」は今回、40.0%と急増していた。

年明け以降、“ゾフルーザ耐性ウイルス”の検出が相次いだことが「耐性ウイルスの出現」を押し上げたと思われ、現場の医師が敏感に反応した現れとなった。


抗インフルエンザ薬を選択する際に気に掛ける事項
抗インフルエンザ薬を選択する際に気に掛ける事項


抗インフルエンザ薬の選択理由としては、タミフルとリレンザでは「使いやすい」が最も多く、イナビルとラピアクタは「1回の治療で済む」が最も多かった。

昨シーズン、新薬ゾフルーザ(一般名:バロキサビル マルボキシル)について、処方した医師1580人のうち、「小児へのゾフルーザ使用は避けるべき」との意見を、6割超が支持していた事も分かった。



今期(2019/2020シーズン)のゾフルーザの治療上の位置付けについては、「積極的に使用する方針だ」は11.7%、「症例を絞って使用する方針だ」は24.6%だったのに対して、「使用するつもりはない」が17.8%、「積極的には使用しない方針だ」は18.8%と、計36.3%対36.6%と拮抗する割合となっている。


●調査概要と回答者プロフィール
調査名:2018/19シーズン・インフルエンザ治療レビュー調査
調査実施期間:2019年07月22日~2019年07月28日
調査対象:日経メディカル Onlineの医師会員
回答者:3738人
[年齢]29歳以下:3.6%、30~39歳:16.1%、40~49歳:23.4%、50~59歳:34.7%、60~69歳:19.4%、70歳以上:2.8%






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