日本新薬株式会社(本社:京都府京都市南区)は9月26日、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター(NCNP/東京都小平市)と共同で開発中の、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)治療薬で核酸医薬品「ビルトラルセン(開発コード:NS-065/NCNP-01)」について、「エクソン53スキッピングにより治療可能なジストロフィン遺伝子の欠失が確認されているデュシェンヌ型筋ジストロフィー」を期待予定適応症として、製造販売承認申請を行ったと発表しました。
◆デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD=Duchenne muscular dystrophy)は、筋肉細胞の骨組みを支えるジストロフィンタンパク質の遺伝子変異が原因で、正常なジストロフィンタンパク質が産生されないことにより、重篤な筋力低下を示す、遺伝性筋疾患で、筋ジストロフィーの中で最も多く見られる最も重症なタイプです。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、X染色体伴性劣性遺伝で、民族差なく、基本的に男性のみに発病し、新生男児の約3,500人に1人(国内に於いては、4,700人に1人(DMDの場合))が発症し、現在、その進行を遅らせるステロイド剤以外に有力な治療法は存在しません。
〔MSDマニュアル家庭版~/ 23.小児の健康上の問題/筋ジストロフィーと関連疾患より〕
患者は2~5歳から軽度の自立障害が起こり、年齢を重ねると共に筋萎縮が進行して、各種運動障害が起き、最終的には心不全(心筋の減少)・呼吸不全等により、多くは20歳までに死に至る、極めて重篤な遺伝性希少疾患です。
「ビルトラルセン(Viltolarsen)」は、日本新薬株式会社と国立精神・神経医療研究センターが共同で見出した、モルフォリノ化合物で合成されたアンチセンス核酸と呼ばれる核酸医薬品です。
デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者の、筋肉中のジストロフィン遺伝子のエクソン53(Exon53)を迂回して、機能のあるジストロフィンタンパク質を産生・調節することで作用します。
「ジストロフィン遺伝子(Dystrophin gene)」は、79個のエクソン(構造)配列なら成り、筋肉で必要な重要なタンパク質を生産していますが、このうちエクソン19、44、45、46、50、51、53または55のエクソンのいずれかが欠損すると、欠損したエクソン番号以降が、mRNAに転写されなくなり、全て無効となって、正常なジストロフィンタンパク質が産生出来なくなり、筋力低下を来たします。
◆「ビルトラルセン(Viltolarsen)」は、アンチセンス核酸と呼ばれる短い合成核酸(核酸と類似した構造)を用いて、遺伝子の転写産物(mRNA=メッセンジャーRNA)のうち、タンパク質に翻訳される領域(エクソン=Exon)の一部を人為的に回避(スキップ)することで、アミノ酸読み取り枠の食い違ったズレを修正、遺伝子型が適合する前後を接合する治療法です。
従来の低分子医薬品では難しかった、疾患の進行抑制と病態改善治療が可能になると期待されています
正常なジストロフィンタンパク質に比べると、その一部が短縮しますが、機能を保ったジストロフィンタンパク質が発現し、筋機能の改善が期待できるものです。
この治療の対象となるエクソンは、患者の変異形式に応じて異なり、「ビルトラルセン」は、エクソン53を対象としています。
◆デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD=Duchenne muscular dystrophy)は、筋肉細胞の骨組みを支えるジストロフィンタンパク質の遺伝子変異が原因で、正常なジストロフィンタンパク質が産生されないことにより、重篤な筋力低下を示す、遺伝性筋疾患で、筋ジストロフィーの中で最も多く見られる最も重症なタイプです。
デュシェンヌ型筋ジストロフィーは、X染色体伴性劣性遺伝で、民族差なく、基本的に男性のみに発病し、新生男児の約3,500人に1人(国内に於いては、4,700人に1人(DMDの場合))が発症し、現在、その進行を遅らせるステロイド剤以外に有力な治療法は存在しません。
〔MSDマニュアル家庭版~/ 23.小児の健康上の問題/筋ジストロフィーと関連疾患より〕
患者は2~5歳から軽度の自立障害が起こり、年齢を重ねると共に筋萎縮が進行して、各種運動障害が起き、最終的には心不全(心筋の減少)・呼吸不全等により、多くは20歳までに死に至る、極めて重篤な遺伝性希少疾患です。
「ビルトラルセン(Viltolarsen)」は、日本新薬株式会社と国立精神・神経医療研究センターが共同で見出した、モルフォリノ化合物で合成されたアンチセンス核酸と呼ばれる核酸医薬品です。
デュシェンヌ型筋ジストロフィー患者の、筋肉中のジストロフィン遺伝子のエクソン53(Exon53)を迂回して、機能のあるジストロフィンタンパク質を産生・調節することで作用します。
「ジストロフィン遺伝子(Dystrophin gene)」は、79個のエクソン(構造)配列なら成り、筋肉で必要な重要なタンパク質を生産していますが、このうちエクソン19、44、45、46、50、51、53または55のエクソンのいずれかが欠損すると、欠損したエクソン番号以降が、mRNAに転写されなくなり、全て無効となって、正常なジストロフィンタンパク質が産生出来なくなり、筋力低下を来たします。
◆「ビルトラルセン(Viltolarsen)」は、アンチセンス核酸と呼ばれる短い合成核酸(核酸と類似した構造)を用いて、遺伝子の転写産物(mRNA=メッセンジャーRNA)のうち、タンパク質に翻訳される領域(エクソン=Exon)の一部を人為的に回避(スキップ)することで、アミノ酸読み取り枠の食い違ったズレを修正、遺伝子型が適合する前後を接合する治療法です。
従来の低分子医薬品では難しかった、疾患の進行抑制と病態改善治療が可能になると期待されています
正常なジストロフィンタンパク質に比べると、その一部が短縮しますが、機能を保ったジストロフィンタンパク質が発現し、筋機能の改善が期待できるものです。
この治療の対象となるエクソンは、患者の変異形式に応じて異なり、「ビルトラルセン」は、エクソン53を対象としています。