楽天メディカルジャパン株式会社(本社:東京都世田谷区玉川)は6月29日、特定のがん細胞に選択的に光感受性物質を運び、非熱性赤色光(690nm)を照射することによって、ピンポイントでがん細胞を攻撃し壊死させる光免疫療法に使用する医薬品(抗がん剤)「ASP-1929(一般名:セツキシマブ サロタロカンナトリウム(遺伝子組換え))」について、厚生労働省より5月29日付で、「条件付き早期承認制度」が適用されたとの通知を受けたと発表した。
楽天メディカルジャパン株式会社は、日本と米国で、再発頭頸部がん患者を対象とした臨床試験の結果をもとに、製造販売承認申請を3月26日に行っている。
また、本治療で用いられる医療機器「レーザ照射システム」についても、3月19日に医療機器の製造販売承認の申請を行っており、早ければ年内の承認取得を目指すとしている。
光免疫療法に関する医薬品、及びそれに関わる医療機器などの一連の一括承認申請は世界で初めてとなる。
頭頸部(とうけいぶ)とは、鼻、口、舌、のど、あご、耳などを含む頭部から頸部(首)までの範囲を指します(脳、眼球、歯を除く)。
これらの器官は食事をする、呼吸をする、声を出す、聞くという日常生活を送る上で必要な動作と大きく関わっており、喉頭(こうとう)は空気の通り道の気道の入り口にある器官で、声帯などがあります。咽頭は鼻の奥から食道までの飲食物と空気が通る部位で、筋肉と粘膜で出来た器官です。
頭頸部に発生したガンをまとめて、『頭頸部がん』と呼びます。
主な種類として口腔がん、鼻・副鼻腔がん、喉頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、唾液腺がん等があります。
〔MSD oncology がんを生きる/頭頸部がんとは:https://www.msdoncology.jp/head-and-neck_carcinoma/about/〕
「ASP-1929(Cetuximab-Sarotalocan Sodium)」は、様々な種類の固形がんに発現する、上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とする分子標的薬の抗EGFRキメラ型モノクローナル抗体「セツキシマブ」に、光感受性物質の「IRDye®700DX」が結合した抗体色素複合体です。
点滴投与すると、24時間後、頭頚部がんなどに発現するEGFRと結合する。
その後、ASP-1929は非熱性赤色光(690nm)を専用のレーザ機器を用いて、5分間照射する事により、局所的に励起(れいき=外部からエネルギーを得る事で初めより高いエネルギーをもつ定常状態)されます。
これにより、標的がん細胞を選択的かつ局所的に破壊します。
ASP-1929は上皮細胞増殖因子(EGFR)を目標とします。
この光(近赤外線)免疫療法は、米国に於いて、頭と首扁平上皮癌、食道ガン、肺がん、結腸直腸がん、膵がんと他のガンを含む固形腫瘍の複数の種類で臨床試験が進行中です。
注目が集まる光免疫療法ですが、課題もある。それは出血です。
頸静脈や頸動脈などの太い血管に腫瘍が浸潤しているような症例では、近赤外線照射で癌細胞が破壊されることによって血管が破れ、重度の出血を起こす可能性がありますが、2回目以降のレーザー照射は、レーザー照射機の数を減らし、ガン細胞を取り囲むように照射する。
もちろん、可能な場合は血管を結紮(けっさつ)などにより、出血リスクへの対応が事前に行われる事があります。
楽天メディカルジャパン株式会社は、日本と米国で、再発頭頸部がん患者を対象とした臨床試験の結果をもとに、製造販売承認申請を3月26日に行っている。
また、本治療で用いられる医療機器「レーザ照射システム」についても、3月19日に医療機器の製造販売承認の申請を行っており、早ければ年内の承認取得を目指すとしている。
光免疫療法に関する医薬品、及びそれに関わる医療機器などの一連の一括承認申請は世界で初めてとなる。
頭頸部(とうけいぶ)とは、鼻、口、舌、のど、あご、耳などを含む頭部から頸部(首)までの範囲を指します(脳、眼球、歯を除く)。
これらの器官は食事をする、呼吸をする、声を出す、聞くという日常生活を送る上で必要な動作と大きく関わっており、喉頭(こうとう)は空気の通り道の気道の入り口にある器官で、声帯などがあります。咽頭は鼻の奥から食道までの飲食物と空気が通る部位で、筋肉と粘膜で出来た器官です。
頭頸部に発生したガンをまとめて、『頭頸部がん』と呼びます。
主な種類として口腔がん、鼻・副鼻腔がん、喉頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、唾液腺がん等があります。
〔MSD oncology がんを生きる/頭頸部がんとは:https://www.msdoncology.jp/head-and-neck_carcinoma/about/〕
「ASP-1929(Cetuximab-Sarotalocan Sodium)」は、様々な種類の固形がんに発現する、上皮成長因子受容体(EGFR)を標的とする分子標的薬の抗EGFRキメラ型モノクローナル抗体「セツキシマブ」に、光感受性物質の「IRDye®700DX」が結合した抗体色素複合体です。
点滴投与すると、24時間後、頭頚部がんなどに発現するEGFRと結合する。
その後、ASP-1929は非熱性赤色光(690nm)を専用のレーザ機器を用いて、5分間照射する事により、局所的に励起(れいき=外部からエネルギーを得る事で初めより高いエネルギーをもつ定常状態)されます。
これにより、標的がん細胞を選択的かつ局所的に破壊します。
ASP-1929は上皮細胞増殖因子(EGFR)を目標とします。
この光(近赤外線)免疫療法は、米国に於いて、頭と首扁平上皮癌、食道ガン、肺がん、結腸直腸がん、膵がんと他のガンを含む固形腫瘍の複数の種類で臨床試験が進行中です。
注目が集まる光免疫療法ですが、課題もある。それは出血です。
頸静脈や頸動脈などの太い血管に腫瘍が浸潤しているような症例では、近赤外線照射で癌細胞が破壊されることによって血管が破れ、重度の出血を起こす可能性がありますが、2回目以降のレーザー照射は、レーザー照射機の数を減らし、ガン細胞を取り囲むように照射する。
もちろん、可能な場合は血管を結紮(けっさつ)などにより、出血リスクへの対応が事前に行われる事があります。