厚生労働省の中央社会保険医療協議会総会は8月19日、新薬13成分25品目を薬価収載することを了承した。
このうち、ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区虎ノ門1丁目)が、2020年6月29日に製造販売承認を取得した、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬「タブレクタ®錠150mg、及び同錠200mg(一般名:カプマチニブ塩酸塩水和物)」が、希少疾病用医薬品として新薬創出等加算の対象で、新たに薬価収載されました。
肺がんは、癌による死亡原因の世界第1位です。
その中で日本国内では、非小細胞肺がん(NSCLC)が約85%を占めており、特に遠隔転移している場合や遺伝子変異による非小細胞肺がんは未だに治療が困難です。
MET(間葉上皮転換因子)遺伝子エクソン14スキッピング(ex14)変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)の予後は不良で、生命を脅かす重篤な疾患です。
しかし、治療選択肢が非常に限られており、MET遺伝子を標的とした治療法の開発が切望されていました。
MET遺伝子変異を有する患者は、非小細胞肺がん患者数の約3~4%と報告されており、日本国内でのMET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者は、約3,000名程度と推定されます。
このMET遺伝子エクソン14スキッピング変異の検出には、「タブレクタ®(TABRECTA™)」のコンパニオン診断薬として、中外製薬株式会社(本社:東京都中央区日本橋室町)の「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」が用いられます。
「タブレクタ®錠(一般名:カプマチニブ塩酸塩水和物)」は、MET(Mesenchymal-epithelial transition factor=間葉上皮転換因子)に対する選択的な阻害作用を有する低分子化合物の経口阻害剤です。
METのリン酸化を阻害(ATP阻止)し、下流のシグナル伝達を阻害する事により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
非小細胞肺がんに於ける、発がんドライバー遺伝子*であるMET遺伝子エクソン14スキッピング変異に対しても阻害活性を有します。
MET遺伝子変異は、非小細胞肺がんを含む種々の癌で報告されており、この遺伝子異常によって生じるMET経路の制御異常が、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び転移、並びに腫瘍血管新生を促進すると考えられています。
「タブレクタ®錠」は、米国では2019年9月に画期的治療薬に指定、2020年2月に優先審査品目に指定され、2020年5月に米FDAの承認を取得しています。
〔ノバルティスファーマ/製品情報/ タブレクタ製品基本情報〕
〔ノバルティスファーマ/製品情報/ タブレクタの作用機序〕
〔中外製薬/遺伝子変異解析プログラム・FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル〕
*ドライバー遺伝子とは……がん遺伝子・がん抑制遺伝子など、発がんや癌の悪性化の直接的な原因となるような遺伝子のこと。
【製品概要】
【製品名】:
「タブレクタ®錠150mg」(TABRECTA™ Tablets 150mg)
「タブレクタ®錠200mg」(TABRECTA™ Tablets 200mg)
【一般名】:カプマチニブ塩酸塩水和物
【効能又は効果】:MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
【効能又は効果に関連する注意】:
▲十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異が確認された患者に投与すること。検査に当たっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。
▲本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
【用法及び用量】:通常、成人にはカプマチニブとして1回400mgを1日2回経口投与する。尚、患者の状態により適宜減量する。
【承認取得日】:2020年6月29日
【薬価収載日】:2020年8月26日
【薬価】:希少疾病用医薬品であり新薬創出等加算有り。
150mg/1錠 5055.50円
200mg/1錠 6573.50円(1日薬価:2万6293.80円)
【市場予測(ピーク時10年後)】:投与患者数443人
*尚、同じMET遺伝子阻害剤にはメルクバイオファーマの「テポチニブ塩酸塩水和物(テプミトコ錠)」がある。薬価 1万4,399円/錠。2020年3月25日承認。
今回の承認について、“ノバルティス オンコロジー ジャパン(プレスルーム)”のプレジデントであるブライアン・グラッツデン氏は、
「近年、遺伝子検査の技術が進み、多くのがん患者の癌の原因となる“ドライバー遺伝子”が特定されるようになった一方で、遺伝子変異が特定されたにも関わらず、その遺伝子を標的とした治療法が無い患者さんがいます。
『タブレクタ®』の承認により、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の非小細胞肺がん患者により適した標的療法を提供すると同時に、患者さまの人生に貢献できる事を大変嬉しく思います」と、述べています。
このうち、ノバルティス ファーマ株式会社(本社:東京都港区虎ノ門1丁目)が、2020年6月29日に製造販売承認を取得した、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)治療薬「タブレクタ®錠150mg、及び同錠200mg(一般名:カプマチニブ塩酸塩水和物)」が、希少疾病用医薬品として新薬創出等加算の対象で、新たに薬価収載されました。
肺がんは、癌による死亡原因の世界第1位です。
その中で日本国内では、非小細胞肺がん(NSCLC)が約85%を占めており、特に遠隔転移している場合や遺伝子変異による非小細胞肺がんは未だに治療が困難です。
MET(間葉上皮転換因子)遺伝子エクソン14スキッピング(ex14)変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん(NSCLC)の予後は不良で、生命を脅かす重篤な疾患です。
しかし、治療選択肢が非常に限られており、MET遺伝子を標的とした治療法の開発が切望されていました。
MET遺伝子変異を有する患者は、非小細胞肺がん患者数の約3~4%と報告されており、日本国内でのMET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌患者は、約3,000名程度と推定されます。
このMET遺伝子エクソン14スキッピング変異の検出には、「タブレクタ®(TABRECTA™)」のコンパニオン診断薬として、中外製薬株式会社(本社:東京都中央区日本橋室町)の「FoundationOne® CDx がんゲノムプロファイル」が用いられます。
「タブレクタ®錠(一般名:カプマチニブ塩酸塩水和物)」は、MET(Mesenchymal-epithelial transition factor=間葉上皮転換因子)に対する選択的な阻害作用を有する低分子化合物の経口阻害剤です。
METのリン酸化を阻害(ATP阻止)し、下流のシグナル伝達を阻害する事により、腫瘍増殖抑制作用を示すと考えられている。
非小細胞肺がんに於ける、発がんドライバー遺伝子*であるMET遺伝子エクソン14スキッピング変異に対しても阻害活性を有します。
MET遺伝子変異は、非小細胞肺がんを含む種々の癌で報告されており、この遺伝子異常によって生じるMET経路の制御異常が、腫瘍細胞の増殖、生存、浸潤及び転移、並びに腫瘍血管新生を促進すると考えられています。
「タブレクタ®錠」は、米国では2019年9月に画期的治療薬に指定、2020年2月に優先審査品目に指定され、2020年5月に米FDAの承認を取得しています。
〔ノバルティスファーマ/製品情報/ タブレクタ製品基本情報〕
〔ノバルティスファーマ/製品情報/ タブレクタの作用機序〕
〔中外製薬/遺伝子変異解析プログラム・FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル〕
*ドライバー遺伝子とは……がん遺伝子・がん抑制遺伝子など、発がんや癌の悪性化の直接的な原因となるような遺伝子のこと。
【製品概要】
【製品名】:
「タブレクタ®錠150mg」(TABRECTA™ Tablets 150mg)
「タブレクタ®錠200mg」(TABRECTA™ Tablets 200mg)
【一般名】:カプマチニブ塩酸塩水和物
【効能又は効果】:MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌
【効能又は効果に関連する注意】:
▲十分な経験を有する病理医又は検査施設における検査により、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異が確認された患者に投与すること。検査に当たっては、承認された体外診断用医薬品又は医療機器を用いること。
▲本剤の術後補助療法における有効性及び安全性は確立していない。
【用法及び用量】:通常、成人にはカプマチニブとして1回400mgを1日2回経口投与する。尚、患者の状態により適宜減量する。
【承認取得日】:2020年6月29日
【薬価収載日】:2020年8月26日
【薬価】:希少疾病用医薬品であり新薬創出等加算有り。
150mg/1錠 5055.50円
200mg/1錠 6573.50円(1日薬価:2万6293.80円)
【市場予測(ピーク時10年後)】:投与患者数443人
*尚、同じMET遺伝子阻害剤にはメルクバイオファーマの「テポチニブ塩酸塩水和物(テプミトコ錠)」がある。薬価 1万4,399円/錠。2020年3月25日承認。
今回の承認について、“ノバルティス オンコロジー ジャパン(プレスルーム)”のプレジデントであるブライアン・グラッツデン氏は、
「近年、遺伝子検査の技術が進み、多くのがん患者の癌の原因となる“ドライバー遺伝子”が特定されるようになった一方で、遺伝子変異が特定されたにも関わらず、その遺伝子を標的とした治療法が無い患者さんがいます。
『タブレクタ®』の承認により、MET遺伝子エクソン14スキッピング変異陽性の非小細胞肺がん患者により適した標的療法を提供すると同時に、患者さまの人生に貢献できる事を大変嬉しく思います」と、述べています。