参天製薬株式会社(大阪市北区)は6月24日、緑内障・高眼圧症治療剤「コソプトミニ配合点眼液」(一般名:ドルゾラミド塩酸塩/チモロールマレイン酸塩)を発売したと発表しました。
緑内障は、眼圧の上昇などによって視神経が障害されて、視野狭窄・視野欠損が進行する疾患で、眼疾患による視覚障害(視力低下、特に失明)の最も主な原因となっています。
緑内障の症状には、急激に眼圧が上昇し眼の痛みや頭痛、吐き気など激しい症状を起こす、急性緑内障と、ほとんど自覚症状が無いまま病気が進行してしまう、慢性緑内障があります。
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左は正常の場合、右は進行した緑内障患者の視野欠損のイメージです。
又それぞれの写真左下の図は、よく眼科でボタンを押して実施する視野検査の結果。
黒い部分が検査で見えない部分で、実際の視野と共通しています。
ここまで進行すると自動車の運転は危険になります。
しかし殆どの人が気づかないのは、両眼で見ているので、欠損部分を補うからです。
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左は正常の場合、右は進行した緑内障患者の視野欠損のイメージです。
又それぞれの写真左下の図は、よく眼科でボタンを押して実施する視野検査の結果。
黒い部分が検査で見えない部分で、実際の視野と共通しています。
ここまで進行すると自動車の運転は危険になります。
しかし殆どの人が気づかないのは、両眼で見ているので、欠損部分を補うからです。
眼のなかには血液の代わりとなって栄養などを運ぶ「房水(ぼうすい)」が流れています。
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「房水」は【毛様体】という組織で作られ、【虹彩】の裏を通過して【前房】に至り、
【線維柱帯】を経て【シュレム管】から排出され、眼外の血管へ流れていくという
定まった経路で循環しています。
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「房水」は【毛様体】という組織で作られ、【虹彩】の裏を通過して【前房】に至り、
【線維柱帯】を経て【シュレム管】から排出され、眼外の血管へ流れていくという
定まった経路で循環しています。
緑内障の原因は、角膜や水晶体などに栄養を運ぶ房水(ぼうすい)の量が、何らかの原因で産生と排出が、定まった経路で循環しなくなる事で起こります。
急性緑内障も慢性緑内障も、治療法は進歩し、かなりの患者さんで視野障害の進行を防ぐことが出来るようになってきましたが、治癒させる事は出来ない為、最も多い慢性緑内障では、治療開始が遅れると、薬剤や手術治療を行っても、視野障害が進行しないようにするのが精一杯で、治療を中断すると、症状が進行し失明したり、ほとんど視力がゼロに近い状態になります。
従って、緑内障の視神経障害は、基本的には進行性で非可逆的(元に戻すことが出来ない)であるため、早期発見と長期的な眼圧のコントロールが基本となります。
今回、新たに発売された「コソプトミニ配合点眼液」は、緑内障の薬物治療で、症状によって使われる5種類の緑内障治療薬に含まれる、防腐剤のベンザルコニウム塩化物を全く含まない点眼液です。
慢性疾患の治療は長期に渡り、また複数の薬剤が併用されることから、防腐剤のベンザルコニウム塩化物に過敏症を示す患者がおり、角膜上皮障害を合併することが多くなる。
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これらの薬剤(点眼液)が緑内障のタイプ、眼圧の高さ、視野異常の進行度などに合わせて処方される。
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これらの薬剤(点眼液)が緑内障のタイプ、眼圧の高さ、視野異常の進行度などに合わせて処方される。
「コソプトミニ配合点眼液」は、「コソプト配合点眼液」と同じ炭酸脱水酵素阻害剤「トルソプト点眼液 1%」(一般名:ドルゾラミド塩酸塩)と、β遮断剤「チモプトール点眼液 0.5%」(一般名:チモロールマレイン酸塩)を含有する、防腐剤を含まない、1回使い切り無菌ディスポーザブルタイプ容器入りの点眼剤です。
効能・効果
次の疾患で、他の緑内障治療薬が効果不十分な場合: 緑内障、高眼圧症。
用法・用量
1回1滴、1日2回点眼する。
薬価
0.4mL 1本 64.00円