4月7日、東京都は、足立区の生後6カ月の男児が「乳児ボツリヌス症」で死亡したと発表した。
離乳食として与えられた【蜂蜜】が原因と見られ、東京都によると、発症データのある1986年以降、国内で「乳児ボツリヌス症」による死亡事例は初めて。
男児は2月16日から咳や鼻水などを発症。その後、痙攣や呼吸不全を起こして救急搬送された。乳児ボツリヌス症と診断され、3月20日に死亡した。
男児は1月中旬からの約1カ月間で1日平均2回、離乳食として蜂蜜を混ぜたジュースを飲んでいた。摂取量は1日10グラム程度と推定されるという。
乳児ボツリヌス症は、1歳未満の乳児が口からボツリヌス菌を摂取して感染する。腸内で毒素が発生し、便秘や筋力の低下などの症状が出るが、死亡するのは稀れ。東京都は1歳未満の乳児に蜂蜜を与えないよう注意喚起している。
この報道には、さすがに驚きました
過去に「からしれんこん」でボツリヌス中毒が発生し、死者が出たと言うのは記憶にありましたが、今回の原因が【蜂蜜】である事や、
1歳未満の乳幼児には与えないよう、注意書きがある事も、初めて知りました
何故、離乳食として【蜂蜜】を与えていたのか‥
と言う、情報をどこから入手したのかも気になる所です。
既に、かなり報道されていて、ネット『検索』で色々と調べた人もいらっしゃるでしょう。
国内では、過去に死亡例も出ていますが、その実態はほとんど知られていないかもしれません。
1989年9月16日、後藤久美子・主演で長編ドラマ化された、ボツリヌス菌中毒を扱ったドラマ「空と海をこえて」と言う作品があるので、ちょっと紹介しましょう。
ストーリーの詳細は、wikipediaにもあるで、そちらを見て頂くとして、
このドラマで描かれているのは、ボツリヌス菌がどこに生息しているか…
ボツリヌス菌が嫌気性(空気を嫌う)バクテリアである為、密閉された容器や袋で増殖する事…
そして血清の効力のタイムリミットが48時間だと言う事と、本編で扱っているのは「ボツリヌス菌異形株-G型」と言うタイプである事です。(G型も実際にあるそうですが)
ドラマは3時間枠の日立による1社提供で、本編は2時間27分。
ドラマの中で、子供たちが次々に体調不良で倒れて行きますが、その時の症状が、実際の「ボツリヌス菌」A型、B型、E型、F型の中毒症状を表わしています。
1)下痢はひどくなく、激しい嘔吐。
2)物が2重に見える複視(ふくし)。
3)めまい、頭痛を伴う全身の脱力感。
特にボツリヌス中毒が、ほかのO-157や、ノロウイルス、サルモネラ菌と異なるのは、視力低下、かすみ目、複視、対光反射(瞳孔の開閉)の遅延・欠如などの眼症状が発現する事です。
これらの異常を感じたり、子供が異常を訴えたら、稀有ですがボツリヌス中毒を疑い、直ぐ病院へ
ボツリヌス中毒には、パブに噛まれた時と同じように、血清が必ず効きます。