厚生労働省の薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会は11月2日、ノボ ノルディスク ファーマ株式会社(本社:東京都千代田区丸の内)が追加承認申請していた、「フレックスプロ注5mg/同10mg/同15mg/ノルディトロピンS注10mg(一般名:ソマトロピン)」について、『骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長』の効能・効果を追加する承認申請を了承した。
早ければ、約1ヶ月ほどで正式承認される。
ヌーナン症候群(Noonan syndrome)は、低身長、胸郭異常、思春期遅発、停留精巣、先天性心疾患、心筋症、知的障害、特徴的な顔貌(眼間乖離,翼状頚,外反肘など)により特徴づけられる、常染色体優性遺伝性疾患で、国の指定難病です。
国内の患者数は約600人とされますが、診断されていない患者もいると考えられている。
病因として分かっているのは、細胞内のRAS/MAPKシグナル伝達経路に関わる遺伝子に起因する疾患であり、同定された遺伝子は現在、PTPN11、SOS1、RAF1、RIT1、KRAS、BRAF、NRAS、SHOC2、CBL遺伝子の9個の遺伝子が知られている。
但し、これらの遺伝子変異はヌーナン症候群の患者の約60%で認められているに過ぎず、今も遺伝子の解析が進められている。
ヌーナン症候群のある人には、鼻と口の間で地域間平均よりも特徴的な間隔があり、他に両目の間が広く、耳の位置が低い特徴がある。
ヌーナン症候群をもつ個人の50~70%は、短い背丈ですが、生まれた時は、通常の身長と体重です。ノルディトロピン
しかし、身長の成長は時間と共に減速する。
成長ホルモン(体の骨と組織の通常の成長のために必要であるタンパク質)の異常な低い濃度が、遅い成長に関与していると考えられています。
しかし同じように、低身長、翼状頸などの骨格異常や、眼間開離や眼瞼下などの特徴的顔貌などが、症状として見られるターナー症候群に似ているが、ターナー症候群は45番X染色体の異常に起因し、女性のみに起こり、ヌーナン症候群は、性染色体(46番XX、46番XY)が正常でも男性でも女性でも罹患する可能性がある。
*ヌーナンとは…米バーモント州の小児心臓病学者、ジャクリーン.A.ヌーナン博士(女史)によって発見された、遺伝性低形成性左心筋症候群の小児に、しばしば身長が低いなどの特徴が見られる事から、1971年に正式名称された。
「ノルディトロピンフレックスプロ」及び「ノルディトロピンS」は、既に『骨端線閉鎖を伴わない・成長ホルモン分泌不全性低身長症/ターナー症候群における低身長/軟骨異栄養症における低身長/成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)/SGA(small-for- gestational age)性低身長症(保険収載)』で臨床使用されており、今回、新たに『骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長』が加わった事になる。
正常な成長ホルモンの分泌は、成長ホルモン(GH)が
成長ホルモン受容体の2所に同時に結合する事で必要量が分泌される。
しかしヌーナン症候群などの成長ホルモン分泌不全では、
この機能が弱いために、低身長になる。
有効成分のソマトロピン(遺伝子組換え)は、ヒト成長ホルモンと同じ191個のアミノ酸からなるポリペプチドで、下垂体から抽出したヒト成長ホルモン製剤と同等の身体成長促進作用を有する。
本剤適応は、海外では2017年7月末日現在、米国を含む5か国で承認済。
【製品概要】
【販売名】:ノルディトロピンフレックスプロ注5mg/同10mg/同15mg/ノルディトロピンS注10mg
【一般名】:ソマトロピン(遺伝子組換え)
【効能・効果/用法・用量】:
(1)骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
(2)骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
(3)骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症における低身長
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
(4)成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。
尚、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。但し、1日量として1mgを超えないこと。
(5)骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for- gestational age)性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.23mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
尚、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6~7回に分けて皮下に注射する。
(6)骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長
用法・用量は正式承認後、別途添付文書に記載予定。
【使用法】:本剤は成長ホルモンカートリッジが、注入器にセットされた(プレフィルド)製剤で、0.025~2.0mgまで0.025mgきざみで設定可能です。
早ければ、約1ヶ月ほどで正式承認される。
ヌーナン症候群(Noonan syndrome)は、低身長、胸郭異常、思春期遅発、停留精巣、先天性心疾患、心筋症、知的障害、特徴的な顔貌(眼間乖離,翼状頚,外反肘など)により特徴づけられる、常染色体優性遺伝性疾患で、国の指定難病です。
国内の患者数は約600人とされますが、診断されていない患者もいると考えられている。
病因として分かっているのは、細胞内のRAS/MAPKシグナル伝達経路に関わる遺伝子に起因する疾患であり、同定された遺伝子は現在、PTPN11、SOS1、RAF1、RIT1、KRAS、BRAF、NRAS、SHOC2、CBL遺伝子の9個の遺伝子が知られている。
但し、これらの遺伝子変異はヌーナン症候群の患者の約60%で認められているに過ぎず、今も遺伝子の解析が進められている。
ヌーナン症候群のある人には、鼻と口の間で地域間平均よりも特徴的な間隔があり、他に両目の間が広く、耳の位置が低い特徴がある。
ヌーナン症候群をもつ個人の50~70%は、短い背丈ですが、生まれた時は、通常の身長と体重です。ノルディトロピン
しかし、身長の成長は時間と共に減速する。
成長ホルモン(体の骨と組織の通常の成長のために必要であるタンパク質)の異常な低い濃度が、遅い成長に関与していると考えられています。
© U.S. Department of Health & Human Services
Privacy : National Institutes of Health
Accessibility : National Library of Medicine
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Accessibility : National Library of Medicine
しかし同じように、低身長、翼状頸などの骨格異常や、眼間開離や眼瞼下などの特徴的顔貌などが、症状として見られるターナー症候群に似ているが、ターナー症候群は45番X染色体の異常に起因し、女性のみに起こり、ヌーナン症候群は、性染色体(46番XX、46番XY)が正常でも男性でも女性でも罹患する可能性がある。
*ヌーナンとは…米バーモント州の小児心臓病学者、ジャクリーン.A.ヌーナン博士(女史)によって発見された、遺伝性低形成性左心筋症候群の小児に、しばしば身長が低いなどの特徴が見られる事から、1971年に正式名称された。
「ノルディトロピンフレックスプロ」及び「ノルディトロピンS」は、既に『骨端線閉鎖を伴わない・成長ホルモン分泌不全性低身長症/ターナー症候群における低身長/軟骨異栄養症における低身長/成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)/SGA(small-for- gestational age)性低身長症(保険収載)』で臨床使用されており、今回、新たに『骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長』が加わった事になる。
正常な成長ホルモンの分泌は、成長ホルモン(GH)が
成長ホルモン受容体の2所に同時に結合する事で必要量が分泌される。
しかしヌーナン症候群などの成長ホルモン分泌不全では、
この機能が弱いために、低身長になる。
有効成分のソマトロピン(遺伝子組換え)は、ヒト成長ホルモンと同じ191個のアミノ酸からなるポリペプチドで、下垂体から抽出したヒト成長ホルモン製剤と同等の身体成長促進作用を有する。
本剤適応は、海外では2017年7月末日現在、米国を含む5か国で承認済。
【製品概要】
【販売名】:ノルディトロピンフレックスプロ注5mg/同10mg/同15mg/ノルディトロピンS注10mg
【一般名】:ソマトロピン(遺伝子組換え)
【効能・効果/用法・用量】:
(1)骨端線閉鎖を伴わない成長ホルモン分泌不全性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.175mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
(2)骨端線閉鎖を伴わないターナー症候群における低身長
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
(3)骨端線閉鎖を伴わない軟骨異栄養症における低身長
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.35mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
(4)成人成長ホルモン分泌不全症(重症に限る)
通常開始用量として、1週間に体重kg当たり、ソマトロピン(遺伝子組換え)として0.021mgを6~7回に分けて皮下に注射する。患者の臨床症状に応じて1週間に体重kg当たり0.084mgを上限として漸増し、1週間に6~7回に分けて皮下に注射する。
尚、投与量は臨床症状及び血清インスリン様成長因子-I(IGF-I)濃度等の検査所見に応じて適宜増減する。但し、1日量として1mgを超えないこと。
(5)骨端線閉鎖を伴わないSGA(small-for- gestational age)性低身長症
通常1週間に体重kg当たり、ソマトロピンとして0.23mgを6~7回に分けて皮下に注射する。
尚、効果不十分な場合は1週間に体重kg当たり0.47mgまで増量し、6~7回に分けて皮下に注射する。
(6)骨端線閉鎖を伴わないヌーナン症候群における低身長
用法・用量は正式承認後、別途添付文書に記載予定。
【使用法】:本剤は成長ホルモンカートリッジが、注入器にセットされた(プレフィルド)製剤で、0.025~2.0mgまで0.025mgきざみで設定可能です。