アストラゼネカ株式会社(本社:大阪市北区)は1月19日、「BRCA遺伝子変異の有無を問わない白金系抗悪性腫瘍剤(プラチナ製剤)感受性の再発卵巣癌における維持療法」を効能・効果とした「リムパーザ®錠100mg/同150mg(一般名:オラパリブ)」の国内製造販売承認を取得したと発表しました。
「リムパーザ®錠」は、DNA損傷応答(DDR)機能を活用した新規の作用機序を持つ、世界初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ阻害剤で、国内初のポリポリメラーゼ(PARP)阻害剤となります。
卵巣がんは、世界では女性の癌種において7番目に多い癌であり、女性の癌による死因の第8位です。
近年、日本において卵巣がん罹患数は増加傾向にあり、毎年9000人以上(国立がん研究センターがん情報サービス/がん登録・統計『グラフデータベース』)の女性が、卵巣がんと診断されています。
5年生存率も58%(国立がん研究センターがん情報サービス/がん登録・統計『最新がん統計』)と、婦人科がんの中で最も低く、2012年の死亡者数は4,758人と、卵巣がん患者の約2人に1人が亡くなっています。
⇒再発卵巣がんとは、初回治療により完全寛解となった後、画像診断などで再発腫瘍が確認された場合です。
再発卵巣がんは、根治が困難な事から、一般的に延命やQOL(生活の質)の改善を目的とした治療が行われます。
「リムパーザ®錠」は、DNA損傷応答(DDR)機能を活用した新規の作用機序を持つ、世界初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP=poly ADP-ribose polymerase)阻害剤です。
DNAの相同組換え修復機構(HR=Homologous Recombination)が機能していないがん細胞に、特異的に働く分子標的薬で、がん細胞の細胞死を誘導する画期的な作用機序を持ちます。
外因性および内因性因子(例えば、活性酸素種、代謝副産物)によって引き起こされるDNA一本鎖切断(DNA損傷)は、塩基除去修復(BER)と言う、損傷/変異塩基したDNA鎖領域を、加水分解により切断。
残った相補鎖を鋳型(いがた=残った塩基から)として新たにDNAを再合成する事で修復します。
しかし、どうしても修復不可能な場合は、正常なら細胞死(アポトーシス)に誘導されますが、この機能が働かず、DNAを損傷した異常なDNAが増える事で、癌化します。
「リムパーザ®錠」は、この異常なDNAに対して特異的に働き、細胞死(アポトーシス)に誘導する事で、病勢進行や死亡のリスクを下げる事が期待されます。
また、本剤は経口錠剤のため、注射による疼痛や、点滴のために必要な時間的拘束などの、患者の負担を回避しながら治療する事も可能となる。
本剤は米国に於いて、米国食品医薬品局(FDA)により、プラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法、及び3回以上の化学療法の治療歴がある病的変異または病的変異疑いに分類される生殖細胞系列BRCA(gBRCA)遺伝子変異陽性進行卵巣がん、更にgBRCA遺伝子変異陽性転移乳がんの承認を受けている。
また、欧州連合(EC)に於いては、BRCA遺伝子変異陽性のプラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法の承認を取得している。
尚、日本では今回の承認のほか、BRCA遺伝子変異陽性の手術不能又は再発乳がんを予定効能・効果として承認を申請中である。
「リムパーザ®錠」は、DNA損傷応答(DDR)機能を活用した新規の作用機序を持つ、世界初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ阻害剤で、国内初のポリポリメラーゼ(PARP)阻害剤となります。
卵巣がんは、世界では女性の癌種において7番目に多い癌であり、女性の癌による死因の第8位です。
近年、日本において卵巣がん罹患数は増加傾向にあり、毎年9000人以上(国立がん研究センターがん情報サービス/がん登録・統計『グラフデータベース』)の女性が、卵巣がんと診断されています。
5年生存率も58%(国立がん研究センターがん情報サービス/がん登録・統計『最新がん統計』)と、婦人科がんの中で最も低く、2012年の死亡者数は4,758人と、卵巣がん患者の約2人に1人が亡くなっています。
⇒再発卵巣がんとは、初回治療により完全寛解となった後、画像診断などで再発腫瘍が確認された場合です。
再発卵巣がんは、根治が困難な事から、一般的に延命やQOL(生活の質)の改善を目的とした治療が行われます。
「リムパーザ®錠」は、DNA損傷応答(DDR)機能を活用した新規の作用機序を持つ、世界初のポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP=poly ADP-ribose polymerase)阻害剤です。
DNAの相同組換え修復機構(HR=Homologous Recombination)が機能していないがん細胞に、特異的に働く分子標的薬で、がん細胞の細胞死を誘導する画期的な作用機序を持ちます。
外因性および内因性因子(例えば、活性酸素種、代謝副産物)によって引き起こされるDNA一本鎖切断(DNA損傷)は、塩基除去修復(BER)と言う、損傷/変異塩基したDNA鎖領域を、加水分解により切断。
残った相補鎖を鋳型(いがた=残った塩基から)として新たにDNAを再合成する事で修復します。
しかし、どうしても修復不可能な場合は、正常なら細胞死(アポトーシス)に誘導されますが、この機能が働かず、DNAを損傷した異常なDNAが増える事で、癌化します。
「リムパーザ®錠」は、この異常なDNAに対して特異的に働き、細胞死(アポトーシス)に誘導する事で、病勢進行や死亡のリスクを下げる事が期待されます。
また、本剤は経口錠剤のため、注射による疼痛や、点滴のために必要な時間的拘束などの、患者の負担を回避しながら治療する事も可能となる。
本剤は米国に於いて、米国食品医薬品局(FDA)により、プラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法、及び3回以上の化学療法の治療歴がある病的変異または病的変異疑いに分類される生殖細胞系列BRCA(gBRCA)遺伝子変異陽性進行卵巣がん、更にgBRCA遺伝子変異陽性転移乳がんの承認を受けている。
また、欧州連合(EC)に於いては、BRCA遺伝子変異陽性のプラチナ製剤感受性再発卵巣がんの維持療法の承認を取得している。
尚、日本では今回の承認のほか、BRCA遺伝子変異陽性の手術不能又は再発乳がんを予定効能・効果として承認を申請中である。
【製品概要】
【製品名】:リムパーザ®錠100mg(Lynparza® Tablets 100mg)/リムパーザ®錠150mg(Lynparza® Tablets 150mg)
【一般名】:オラパリブ
【効能・効果】:白金系抗悪性腫瘍剤感受性の再発卵巣癌における維持療法
【用法・用量】:通常、成人にはオラパリブとして300mgを1日2回、経口投与する。尚、患者の状態により適宜減量する。
【製造販売承認日】:2018年1月19日
【保険外併用療養費制度の実施】
アストラゼネカ株式会社は、厚生労働省の定める「保険外併用療養費制度」のもと、「リムパーザ®錠」の無償提供を実施すると発表。同剤提供は、製造販売承認取得日以降、各治療施設での準備が整った時点から開始し、薬価収載前日に終了する予定としている。