佐藤製薬株式会社(本社:東京都港区元赤坂)は1月19日、ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物を有効成分として含有した、経口抗真菌爪白癬治療薬「ネイリン®カプセル100mg〈一般名:Fosravuconazole L-Lysine Ethanolate〉」について、「皮膚糸状菌(トリコフィトン属)による爪白癬」を効能・効果とする医薬品製造販売承認を取得したと発表した。
「ネイリン®カプセル100mg」は、新有効成分含有医薬品であり、再審査期間は8年。
爪白癬(つめはくせん)は、白癬菌と言う皮膚糸状(しじょう)菌(トリコフィトン属=カビの一種)を主な原因菌とする爪の感染症です。
この白癬菌が足に存在していれば、足白癬(水虫)で、爪の中に侵入すると爪白癬となります。
皮膚糸状菌(トリコフィトン属)は、私たちの皮膚を覆っている角層や爪、髪の毛などに住み着き、これらの感染症を引き起こします。
爪白癬は、日本人の10人に1人(足白癬=水虫は5人に1人)、約1,250万人が罹患していると報告されています(第60回日本医真菌学会 シンポジウム8-1 爪真菌症の疫学2017/4/6)。
「ネイリン®カプセル100mg」の有効成分である『ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物』は、エーザイ株式会社(本社:東京都文京区小石川)が創製した、新規のトリアゾール系抗真菌剤で、経口の爪白癬治療剤としては、約20年ぶりの新薬誕生となります。
『ホスラブコナゾール(Fosravuconazole)』は、新規の経口抗真菌剤であり、主活性成分の「ラブコナゾール(Ravuconazole)」の溶解性や生体内利用率を向上させた*プロドラッグで、ヒトに経口投与すると速やかに「ラブコナゾール」に変換される。
*プロドラッグは……それ自体は薬理活性を全く持たないが、体内で代謝される事により活性化し、薬効を発揮する薬剤で、胃腸障害などの副作用を軽減できる。
「ラブコナゾール」は、真菌細胞の膜成分であるエルゴステロール(Ergosterol)生合成を阻害することにより、抗真菌作用を現します。
本剤の適応症である爪白癬は、病状が進行すると、爪の肥厚に伴う痛みや歩行困難等のQOL(生活の質)の低下を生じさせる可能性があり、また、未治療のまま放置する事で、足白癬(水虫)の再発や家族内感染の引き金になり得る疾患です。
爪白癬に適応を有する薬剤として、経口剤及び外用液剤が臨床応用されており、経口投与の類薬にはイトリゾールカプセル(=パルス療法/一般名:イトラコナゾール)やラミシール錠(テルビナフィン塩酸塩)がありますが、重篤な副作用や、併用禁忌薬が多くあり、また爪の表面が白く濁った症例には効果が期待できませんでした。
新規の塗り薬など、治療選択の幅は広がっていますが、爪白癬の治療ゴールである完全治癒を達成するためには、より治療効果が高く、安全で、利便性を兼ね備えた新たな抗真菌薬が望まれて来ました。
佐藤製薬は、爪白癬患者を対象とした国内第III相臨床試験を実施し、本剤の有効性と安全性を確認したことから、2017年1月に製造販売承認申請を行った。
【製品概要】
【販売名】:ネイリン®カプセル100mg
【一般名】
<和名>:ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物(JAN)
<洋名>:Fosravuconazole L-Lysine Ethanolate(JAN)
【成分・含量】:(1カプセル中)ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物169.1mg(ラブコナゾールとして100mg)
【効能・効果】
<適応菌種>皮膚糸状菌(トリコフィトン属)
<適応症>爪白癬
【用法・用量】:
通常、成人には1日1回1カプセル(ラブコナゾールとして100mg)を12週間経口投与する。
【包装】:84カプセル(PTP 14カプセル×6)
【用法・用量に関連する使用上の注意】
●投与終了後は、爪の伸長期間を考慮して経過観察を行うこと。尚、本剤は、新しい爪が伸びて来ない限り、一旦変色した爪所見を回復させるものではない。
「ネイリン®カプセル100mg」は、新有効成分含有医薬品であり、再審査期間は8年。
爪白癬(つめはくせん)は、白癬菌と言う皮膚糸状(しじょう)菌(トリコフィトン属=カビの一種)を主な原因菌とする爪の感染症です。
この白癬菌が足に存在していれば、足白癬(水虫)で、爪の中に侵入すると爪白癬となります。
皮膚糸状菌(トリコフィトン属)は、私たちの皮膚を覆っている角層や爪、髪の毛などに住み着き、これらの感染症を引き起こします。
爪白癬は、日本人の10人に1人(足白癬=水虫は5人に1人)、約1,250万人が罹患していると報告されています(第60回日本医真菌学会 シンポジウム8-1 爪真菌症の疫学2017/4/6)。
「ネイリン®カプセル100mg」の有効成分である『ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物』は、エーザイ株式会社(本社:東京都文京区小石川)が創製した、新規のトリアゾール系抗真菌剤で、経口の爪白癬治療剤としては、約20年ぶりの新薬誕生となります。
『ホスラブコナゾール(Fosravuconazole)』は、新規の経口抗真菌剤であり、主活性成分の「ラブコナゾール(Ravuconazole)」の溶解性や生体内利用率を向上させた*プロドラッグで、ヒトに経口投与すると速やかに「ラブコナゾール」に変換される。
*プロドラッグは……それ自体は薬理活性を全く持たないが、体内で代謝される事により活性化し、薬効を発揮する薬剤で、胃腸障害などの副作用を軽減できる。
「ラブコナゾール」は、真菌細胞の膜成分であるエルゴステロール(Ergosterol)生合成を阻害することにより、抗真菌作用を現します。
本剤の適応症である爪白癬は、病状が進行すると、爪の肥厚に伴う痛みや歩行困難等のQOL(生活の質)の低下を生じさせる可能性があり、また、未治療のまま放置する事で、足白癬(水虫)の再発や家族内感染の引き金になり得る疾患です。
爪白癬に適応を有する薬剤として、経口剤及び外用液剤が臨床応用されており、経口投与の類薬にはイトリゾールカプセル(=パルス療法/一般名:イトラコナゾール)やラミシール錠(テルビナフィン塩酸塩)がありますが、重篤な副作用や、併用禁忌薬が多くあり、また爪の表面が白く濁った症例には効果が期待できませんでした。
新規の塗り薬など、治療選択の幅は広がっていますが、爪白癬の治療ゴールである完全治癒を達成するためには、より治療効果が高く、安全で、利便性を兼ね備えた新たな抗真菌薬が望まれて来ました。
佐藤製薬は、爪白癬患者を対象とした国内第III相臨床試験を実施し、本剤の有効性と安全性を確認したことから、2017年1月に製造販売承認申請を行った。
【製品概要】
【販売名】:ネイリン®カプセル100mg
【一般名】
<和名>:ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物(JAN)
<洋名>:Fosravuconazole L-Lysine Ethanolate(JAN)
【成分・含量】:(1カプセル中)ホスラブコナゾール L-リシンエタノール付加物169.1mg(ラブコナゾールとして100mg)
【効能・効果】
<適応菌種>皮膚糸状菌(トリコフィトン属)
<適応症>爪白癬
【用法・用量】:
通常、成人には1日1回1カプセル(ラブコナゾールとして100mg)を12週間経口投与する。
【包装】:84カプセル(PTP 14カプセル×6)
【用法・用量に関連する使用上の注意】
●投与終了後は、爪の伸長期間を考慮して経過観察を行うこと。尚、本剤は、新しい爪が伸びて来ない限り、一旦変色した爪所見を回復させるものではない。