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「ベルケイド注射用3mg」が原発性マクログロブリン血症への新適応で追加承認を取得

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厚生労働省の薬事承認取得前の新薬、及び新適応症で、新規薬剤での「公知申請に係る事前評価が終了した適応外薬の保険適用について」で、既に、承認前の2017年(平成29年)9月8日に、保険適用の対象となっていた、ヤンセンファーマ株式会社(東京都千代田区西神田)が承認申請していた、「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞性リンパ腫」治療薬、『ベルケイド注射用3mg(一般名:ボルテゾミブ)』に関して、厚生労働省の薬事・食品衛生審議会 医薬品第二部会は3月2日、承認申請を了承した

本剤は、一般社団法人 日本臨床腫瘍薬学会、日本リンパ網内系学会、日本血液学会から「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」に提出され、この追加する適応症について公知申請が妥当と判断され、既に保険適用されています。


ベルケイド注射用3mg
原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞性リンパ腫治療薬
抗悪性腫瘍/プロテアソーム阻害薬「ベルケイド注射用3mg」
(一般名:ボルテゾミブ)




原発性マクログロブリン血症(及びリンパ形質細胞性リンパ腫)は、多発性骨髄腫と同じ様に、身体の免疫機能を担う抗体タンパク質(免疫グロブリン)を作る、骨髄に存在する【形質細胞】が癌化して、異常に増殖して起こる疾患です。

免疫グロブリンの構造と種類_原発性マクログロブリン血症
免疫グロブリンの基本構造と種類

多発性骨髄腫は、産生される免疫グロブリンのうち、IgG、IgA、IgD、IgEの4つを産生する細胞が異常に増殖し、癌化した場合を言います。

一方、原発性マクログロブリン血症(及びリンパ形質細胞性リンパ腫)は、IgMを産生する細胞が癌化した場合を指します。(セルジーン株式会社の原発性マクログロブリン血症とは。より)
形質細胞と呼ばれる抗体と呼ばれる免疫グロブリン
免疫グロブリンの種類


原発性マクログロブリン血症の原因IgM免疫グロブリン
免疫グロブリンの軽鎖の遊離で
形質細胞が増殖し癌化すると考えられている。


国内での原発性マクログロブリン血症(及びリンパ形質細胞性リンパ腫)の罹患数は、極めて少なく、統計的数値が無いため、はっきりしませんが、1996年から2003年の「その他の造血器腫瘍」の罹患者数280人とあります。
これらから推定して、人口10万人あたり0.053人と推定される。(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科原研内科資料より)

免疫グロブリンの異常による疾患




「ベルケイド注射用3mg」は既に、◎未治療の多発性骨髄腫(他剤併用)、◎再発又は難治性の多発性骨髄腫、◎マントル細胞リンパ腫(他剤併用)の適応で販売されており、「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞性リンパ腫」が効能・効果に追加される事となった。




【製品概要】
【販売名】:ベルケイド注射用3mg
【一般名】:ボルテゾミブ
【効能・効果】:原発性マクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫

【用法・用量】
原発性マクログロブリン血症/リンパ形質細胞性リンパ腫に対し他の抗悪性腫瘍剤との併用において、成人に1日1回、ボルテゾミブとして1.3mg/m2(体表面積)を週2回、2週間(1、4、8、11日目)静脈内投与又は皮下投与した後、10日間休薬(12~21日目)する。この3週間を1サイクルとし、投与を繰り返す。





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