武田薬品工業株式会社(グローバル本社:東京都中央区日本橋)は9月25日、18歳未満のてんかん重積状態の治療剤「ブコラム口腔用液2.5mg、同5mg、同7.5mg、同10mg(一般名:ミダゾラム/開発コード:SHP615)」について、「てんかん重積状態」を対象疾患とする新投与経路医薬品、及び希少疾病用医薬品として、厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表しました。
【てんかん重積状態とは…】
てんかん発作(てんかん性発作)とは、脳に於ける、過剰または同期性の異常なニューロン(脳の神経細胞)活動による一過性の徴候、又は症状と定義されています。
てんかん発作が持続する場合や、連続して発生する場合、文字通り発作の連続状態を意味する“てんかん重積状態”の危険性が高まります。
国際抗てんかん連盟(ILAE)は、てんかん重積状態を「発作がある程度の長さ以上に続くか、短い発作でも反復し、その間の意識の回復が無いもの」と定義しており、発作が5分以上持続する場合、速やかに治療を開始する必要があるとしています。
初発てんかん重積状態の年間発症率は、小児人口10万あたり42人であり、日本の0~17歳人口から推計すると、年間約8,000人の初発てんかん重積患者が存在すると推定されます。
<ブコラムについて>
「ブコラム」に含まれる有効成分のミダゾラムは、合成イミダゾベンゾジアゼピン誘導体であり、催眠、鎮静、麻酔、抗不安などの作用に加え、抗けいれん作用を有しています。
「ミダゾラム」は速効性があり、持続静脈内投与も可能である事から、多くのてんかん重積状態の患者に使用されていましたが、2014年に、静脈投与によるてんかん重積状態に対する治療薬として承認されています(※アルフレッサファーマ:ミダフレッサ静注0.1%/麻酔の適応は無い)。
今回は、頬粘膜投与製剤として国内初の治療剤であり、家庭や学校で、てんかん発作が起きた時など緊急を要する場合に、利便性及び即効性を有する治療オプションとして開発されました。
【ブコラム口腔用液プレフィルドシリンジの使用手順】
▲(1)もし可能なら、あなたの子供を自分の側に寄せてください。
▲(2)先端の赤いキャップを外す。
▲(3)注射部位は、床に最も近い側の上の頬と歯茎の間のくぼみに注射器の先端を当てます。
▲(4)一定の適所に薬剤を投与する為、優しく静かにプランジャー(突針)を押し下げる。
海外では、ブコラムの頬粘膜投与は既に非静脈経路の薬剤として広く使用されており、米国てんかん学会(American Epilepsy Society)、並びに英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインに於いても、小児てんかん重積状態初期治療に於ける推奨薬剤の一つとして記載されています。
「ブコラム口腔用液」は、てんかん重積状態を発症した患者に対する頬粘膜投与用プレフィルドシリンジ製剤で、医療機関内外で使用できる薬剤として、『BUCCOLAM®』の製品名で、EU加盟27カ国のほか、英国など33カ国で承認されています(2020年9月現在)。
日本では、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での協議を踏まえ、てんかん重積状態の治療薬として開発が進められて来ました。
【承認された製品概要】
【販売名】:ブコラム(Buccolam®)口腔用液2.5mg・5mg・7.5mg・10mg(各プレフィルドシリンジ製剤)
【一般名】:ミダゾラム(Midazolam)
【効能・効果】:てんかん重積状態
【用法・用量】
通常、修正在胎52週(在胎週数+出生後週数)以上1歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回2.5mg、1歳以上5歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回5mg、5歳以上10歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回7.5mg、10歳以上18歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回10mgを頬粘膜投与する。
【投与法及び投与量に関連する注意】
◆本剤のシリンジ液剤の全量を、片側の頬粘膜に緩徐に投与すること。
◆体格の小さい患者や用量が多い場合は、必要に応じて両側の頬粘膜に半量ずつ投与すること。
◆18歳以上の患者に対する有効性及び安全性は確立していない。(国内臨床試験では18歳未満で実施された)
【てんかん重積状態とは…】
てんかん発作(てんかん性発作)とは、脳に於ける、過剰または同期性の異常なニューロン(脳の神経細胞)活動による一過性の徴候、又は症状と定義されています。
てんかん発作が持続する場合や、連続して発生する場合、文字通り発作の連続状態を意味する“てんかん重積状態”の危険性が高まります。
国際抗てんかん連盟(ILAE)は、てんかん重積状態を「発作がある程度の長さ以上に続くか、短い発作でも反復し、その間の意識の回復が無いもの」と定義しており、発作が5分以上持続する場合、速やかに治療を開始する必要があるとしています。
初発てんかん重積状態の年間発症率は、小児人口10万あたり42人であり、日本の0~17歳人口から推計すると、年間約8,000人の初発てんかん重積患者が存在すると推定されます。
<ブコラムについて>
「ブコラム」に含まれる有効成分のミダゾラムは、合成イミダゾベンゾジアゼピン誘導体であり、催眠、鎮静、麻酔、抗不安などの作用に加え、抗けいれん作用を有しています。
「ミダゾラム」は速効性があり、持続静脈内投与も可能である事から、多くのてんかん重積状態の患者に使用されていましたが、2014年に、静脈投与によるてんかん重積状態に対する治療薬として承認されています(※アルフレッサファーマ:ミダフレッサ静注0.1%/麻酔の適応は無い)。
今回は、頬粘膜投与製剤として国内初の治療剤であり、家庭や学校で、てんかん発作が起きた時など緊急を要する場合に、利便性及び即効性を有する治療オプションとして開発されました。
【ブコラム口腔用液プレフィルドシリンジの使用手順】
▲(1)もし可能なら、あなたの子供を自分の側に寄せてください。
▲(2)先端の赤いキャップを外す。
▲(3)注射部位は、床に最も近い側の上の頬と歯茎の間のくぼみに注射器の先端を当てます。
▲(4)一定の適所に薬剤を投与する為、優しく静かにプランジャー(突針)を押し下げる。
海外では、ブコラムの頬粘膜投与は既に非静脈経路の薬剤として広く使用されており、米国てんかん学会(American Epilepsy Society)、並びに英国国立医療技術評価機構(NICE)のガイドラインに於いても、小児てんかん重積状態初期治療に於ける推奨薬剤の一つとして記載されています。
「ブコラム口腔用液」は、てんかん重積状態を発症した患者に対する頬粘膜投与用プレフィルドシリンジ製剤で、医療機関内外で使用できる薬剤として、『BUCCOLAM®』の製品名で、EU加盟27カ国のほか、英国など33カ国で承認されています(2020年9月現在)。
日本では、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議での協議を踏まえ、てんかん重積状態の治療薬として開発が進められて来ました。
【承認された製品概要】
【販売名】:ブコラム(Buccolam®)口腔用液2.5mg・5mg・7.5mg・10mg(各プレフィルドシリンジ製剤)
【一般名】:ミダゾラム(Midazolam)
【効能・効果】:てんかん重積状態
【用法・用量】
通常、修正在胎52週(在胎週数+出生後週数)以上1歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回2.5mg、1歳以上5歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回5mg、5歳以上10歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回7.5mg、10歳以上18歳未満の患者には、ミダゾラムとして1回10mgを頬粘膜投与する。
【投与法及び投与量に関連する注意】
◆本剤のシリンジ液剤の全量を、片側の頬粘膜に緩徐に投与すること。
◆体格の小さい患者や用量が多い場合は、必要に応じて両側の頬粘膜に半量ずつ投与すること。
◆18歳以上の患者に対する有効性及び安全性は確立していない。(国内臨床試験では18歳未満で実施された)