アステラス製薬株式会社(本社:東京都中央区)とアステラス・アムジェン・バイオファーマ株式会社(本社:東京都千代田区)は1月22日、小児慢性特定疾患の難病である家族性高コレステロール血症治療薬「レパーサ®皮下注(一般名:エボロクマブ(遺伝子組換え))」について、厚生労働省より製造販売承認を取得したと発表しました。
「レパーサ」は、ヒトIgG2モノクローナル抗体で、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害薬として、国内初となる薬剤である。
「家族性高コレステロール血症」は、生まれつき血液中の悪玉(LDL)コレステロール(-C)が異常に増えてしまう病気で、通常、LDL-Cは肝臓の細胞表面にある、LDL受容体と呼ばれる蛋白によって細胞の中に取り込まれ、壊されますが、家族性高コレステロール血症では、LDL受容体の遺伝子や、これを働かせる遺伝子に異常があり、血液中の悪玉コレステロール(LDL-C)が細胞に取り込まれず、血液の中に溜まってしまう病気です。
家族性高コレステロール血症は、
血中コレステロールを分解するLDLRがPCSK9と結合する事で
LDLRのリソソーム分解を過度に促進してしまう。
その結果、LDL受容体も分解され、肝臓の分解能力が低下する。
家族性高コレステロール血症には、LDLがほとんど代謝されない「ホモ接合体」と、健常人の半分程度代謝される「ヘテロ接合体」があり、「ホモ接合体」は父親・母親の両方にLDL受容体異常の遺伝子がある場合で、「ヘテロ接合体」はどちらか一方のみに異常が認められる場合に呼ばれる。
家族性高コレステロール血症の患者は、日本では約500人に1人の割合で発症すると言われていますが、この病気に関わる新しい遺伝子が見つかって来ており、それより多いと考えられています。
また成人以降の、高コレステロール血症(または高脂血症)の患者は、188万人以上と推定されていますが、この場合は高カロリー食・高脂肪の食事・油っこい料理などが原因で、家族性高コレステロール血症の予備群と成り得ますが、自己改善が可能な為、「レパーサ®皮下注」の投与対象者は心筋梗塞その他、心血管系の病気の発現リスクが高く、他の薬剤(HMG-CoA還元酵素阻害剤スタチン)で効果不十分な場合に限るとある。
これまで家族性高コレステロール血症の治療は、血清総コレステロール値(T-CHO)が生まれつき非常に高く、幼い頃から動脈硬化が進行して、小児期に心筋梗塞などの命に関わる病気を発症してしまう事から、HMG-CoA還元酵素阻害剤スタチンなどの脂質低下薬や、脂質異常症治療薬のエゼチミブ、プロブコールなどを使いますが、余り効果がなく、悪玉コレステロールを人工透析のように体外循環を用いて取り除く、「LDLアフェレシス治療」を4歳~5歳から一生続ける必要がありました。
治療の開始が遅れれば遅れるほど動脈硬化は進行し、予後は極めて不良となります。
「レパーサ®皮下注」は、国内初のヒトIgG2モノクローナル抗体で、「悪玉(LDL)」コレステロールと呼ばれる低比重リポタンパクコレステロール(LDL-C)を血中から取り除く、肝臓本来の働きを低下させる、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)と結合して、低比重リポタンパク受容体(LDL-R)の分解が抑制され、肝細胞表面でのLDL-Rの再利用を可能とします。
その結果、血中LDL(悪玉コレステロール)を除去するLDL-R数を増加させ、LDL-C値を低下させる効果がある薬剤です。
効能・効果
■ レパーサ®皮下注の適用。
家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症、但し、心筋梗塞や心不全など心血管系の病気の発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)で効果不十分な場合に限る。
■ 用法・用量。
家族性高コレステロール血症へテロ接合体及び高コレステロール血症:
通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組換え)として140mgを2週間に1回、又は420mgを4週間に1回皮下投与する。
家族性高コレステロール血症ホモ接合体:
通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組み換え)として420mgを4週間に1回皮下投与する。効果不十分な場合には420mgを2週間に1回皮下投与できる。尚、LDLアフェレーシスの補助として本剤を使用する場合は、開始用量として420mgを2週間に1回皮下投与する事ができる。
■ 用法・用量に関連する使用上の注意。
HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること。
[日本人における本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。]
「レパーサ」は、ヒトIgG2モノクローナル抗体で、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)阻害薬として、国内初となる薬剤である。
「家族性高コレステロール血症」は、生まれつき血液中の悪玉(LDL)コレステロール(-C)が異常に増えてしまう病気で、通常、LDL-Cは肝臓の細胞表面にある、LDL受容体と呼ばれる蛋白によって細胞の中に取り込まれ、壊されますが、家族性高コレステロール血症では、LDL受容体の遺伝子や、これを働かせる遺伝子に異常があり、血液中の悪玉コレステロール(LDL-C)が細胞に取り込まれず、血液の中に溜まってしまう病気です。
家族性高コレステロール血症は、
血中コレステロールを分解するLDLRがPCSK9と結合する事で
LDLRのリソソーム分解を過度に促進してしまう。
その結果、LDL受容体も分解され、肝臓の分解能力が低下する。
家族性高コレステロール血症には、LDLがほとんど代謝されない「ホモ接合体」と、健常人の半分程度代謝される「ヘテロ接合体」があり、「ホモ接合体」は父親・母親の両方にLDL受容体異常の遺伝子がある場合で、「ヘテロ接合体」はどちらか一方のみに異常が認められる場合に呼ばれる。
家族性高コレステロール血症の患者は、日本では約500人に1人の割合で発症すると言われていますが、この病気に関わる新しい遺伝子が見つかって来ており、それより多いと考えられています。
また成人以降の、高コレステロール血症(または高脂血症)の患者は、188万人以上と推定されていますが、この場合は高カロリー食・高脂肪の食事・油っこい料理などが原因で、家族性高コレステロール血症の予備群と成り得ますが、自己改善が可能な為、「レパーサ®皮下注」の投与対象者は心筋梗塞その他、心血管系の病気の発現リスクが高く、他の薬剤(HMG-CoA還元酵素阻害剤スタチン)で効果不十分な場合に限るとある。
これまで家族性高コレステロール血症の治療は、血清総コレステロール値(T-CHO)が生まれつき非常に高く、幼い頃から動脈硬化が進行して、小児期に心筋梗塞などの命に関わる病気を発症してしまう事から、HMG-CoA還元酵素阻害剤スタチンなどの脂質低下薬や、脂質異常症治療薬のエゼチミブ、プロブコールなどを使いますが、余り効果がなく、悪玉コレステロールを人工透析のように体外循環を用いて取り除く、「LDLアフェレシス治療」を4歳~5歳から一生続ける必要がありました。
治療の開始が遅れれば遅れるほど動脈硬化は進行し、予後は極めて不良となります。
「レパーサ®皮下注」は、国内初のヒトIgG2モノクローナル抗体で、「悪玉(LDL)」コレステロールと呼ばれる低比重リポタンパクコレステロール(LDL-C)を血中から取り除く、肝臓本来の働きを低下させる、ヒトプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)と結合して、低比重リポタンパク受容体(LDL-R)の分解が抑制され、肝細胞表面でのLDL-Rの再利用を可能とします。
その結果、血中LDL(悪玉コレステロール)を除去するLDL-R数を増加させ、LDL-C値を低下させる効果がある薬剤です。
効能・効果
■ レパーサ®皮下注の適用。
家族性高コレステロール血症、高コレステロール血症、但し、心筋梗塞や心不全など心血管系の病気の発現リスクが高く、HMG-CoA還元酵素阻害剤(スタチン)で効果不十分な場合に限る。
■ 用法・用量。
家族性高コレステロール血症へテロ接合体及び高コレステロール血症:
通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組換え)として140mgを2週間に1回、又は420mgを4週間に1回皮下投与する。
家族性高コレステロール血症ホモ接合体:
通常、成人にはエボロクマブ(遺伝子組み換え)として420mgを4週間に1回皮下投与する。効果不十分な場合には420mgを2週間に1回皮下投与できる。尚、LDLアフェレーシスの補助として本剤を使用する場合は、開始用量として420mgを2週間に1回皮下投与する事ができる。
■ 用法・用量に関連する使用上の注意。
HMG-CoA還元酵素阻害剤と併用すること。
[日本人における本剤単独投与での有効性及び安全性は確立していない。]