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増え続ける梅毒患者…過去最悪ペース、今年4ヵ月で既に883人!!

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国立感染症研究所・感染症疫学センターは4月8日、IDWR(感染症発生動向調査/週報)2016年第12号・注目すべき感染症『梅毒』に関する疫学的暫定値を発表した。

『梅毒』は細菌感染症であり、梅毒トレポネーマ(Treponema pallidum)が病原体である。



それによると、2014年12月29日~2016年1月3日までに、感染症法に基づく医師の届出による【梅毒】として報告された症例数は2698例(2016年3月30日時点、暫定値)で、現在の方法で統計を取り始めた平成11年(1999年)以降、最も多くなった。

性別は男性1,934例、女性764例で、感染経路別では、男性は、異性間性的接触(女性から感染した場合)が840例、同性間性的接触が585例の報告であった。また女性の異性間性的接触(男性から感染した場合)が、555例であった。



梅毒の患者数推移


2015年(2014年12月29日~2016年1月3日)の都道府県別報告患者数では、東京都1057例、大阪府324例、神奈川県165例、愛知県122例、埼玉県103例が上位となった。

この増加傾向は今年になっても続き、本年は4月3日の時点で、既に883人(速報値)に達していて、去年の同じ時期より500人近く多くなっており、国立感染症研究所が注意を呼びかけている。


梅毒の病期の症状と潜伏


本年1月4日~3月27日に梅毒と診断され、梅毒患者として報告された症例の確定暫定数値は、796例で、昨年同時期(397例)の2.0倍となっている。
性別は男性563例、女性233例で、昨年同時期(男性289例、女性108例)のそれぞれ1.9倍、2.2倍で、女性の患者数が増加傾向を示している。

都道府県別では、東京都389例(前年同時期147例)大阪府112例(同43例)神奈川県53例(同29例)愛知県37例(同14例)埼玉県29例(同13例)が多く報告され、男性では40代前半の患者が‥‥女性では20代前半の患者が最も多くなっている。




梅毒患者数

2010年以降「梅毒」の患者報告数は増加傾向に転じており、本年3月までの報告は、昨年と同様な傾向で増加が継続していて、全国的に増加の傾向が見られるが、特に東京都と大阪府、そしてその周辺の地域からの報告が、際立って特に多い。



【厚生労働省 梅毒の感染経路・症状・治療・予防・抗体に関するQ&A】
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/seikansenshou/qanda2.html
性感染症予防ポスター



【梅毒】は、不特定多数の人との性的な接触などで、「梅毒トレポネーマ」という細菌によって起きる細菌性感染症で、早期ではペニシリン薬がよく効くので、治療すれば治りますが、長年、放置していると身体の麻痺などを引き起こすほか、妊婦が感染すると、子供に重い障害が残る可能性があります。


治療によって体内には抗体が出来るものの、再感染で再発するケースもあります。

特に問題なのは、若い女性に感染が増えると、妊娠している場合、胎盤を経由した胎児への感染が心配され、生まれた赤ちゃんが「先天梅毒」になる可能性があります。


先天性梅毒


厚生労働省が標準とする妊婦健診では、妊娠初期(13週まで)に1回、梅毒を含めた性感染症の有無を調べる事になっている。

その時点で感染が判明すれば、妊婦が薬を飲む事で、赤ちゃんと共に完治できます。
しかし、妊娠中期(14週)以降に性交渉で感染する事もあり、妊婦が自分で検査を受けない限り、赤ちゃんの感染に気づくのは困難となる。
その結果、流産や死産を招くリスクが高くなり、生まれても、赤ちゃんが神経系の障害や肝臓の病気を持っている事が多く、赤ちゃんの梅毒の治療は困難となるのです。




国立感染症研究所の砂川富正室長は、「コンドームを適切に使用するなどして感染を防いで欲しい。痛みが無くても、下半身にしこりがあるなど、疑わしい症状が出たら医療機関を受診する事が必要だ」と、話している。

また、経済的な事情などで妊婦健診を一度も受けない女性もいる事から、厚生労働省は「感染リスクを知ってもらう事が最大の予防策」として、女性を意識したピンクのポスターを新たに作った。

女子の梅毒急増中

パートナーと一緒に検査を受ける事や、【コンドーム】を適切に使う事などを積極的に呼びかけている。







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